ネット証券Interactive Brokers、口座3割増でも日本は「難しい」

Interactive Brokers Group, Inc.

決算説明会の終盤、日本で始めた新サービスの手応えを問われたCEOの答えは、売り込みとは程遠いものでした。「日本でビジネスをするのは難しい」。発言の主は、米国のネット証券Interactive Brokersを率いるミラン・ガリクCEOです。

Interactive Brokersは、創業者で会長のトーマス・ピーターフィー氏が築いた米国の証券会社で、日本では「IB証券」の名で営業しています。特徴は、一つの取引基盤で世界各国の株式やオプション、先物の市場につながり、個人投資家からヘッジファンド、他の証券会社や投資助言会社まで同じ仕組みで受け入れることです。徹底した自動化で取引手数料を抑えながら、社員3,286人で233億ドルの自己資本を積み上げました。

同社の2026年7〜9月期は、口座数が前年比30%超で増え、税引前利益は過去最高を更新しました。税引前利益率は78%で、70%超は8四半期連続です。それほど順調な会社が、日本については文化の壁を口にしました。一方で、顧客が選んだAIに口座を預けて自律的に売買させる機能を解禁し、配当は7割引き上げて「減配はしない」と言い切っています。

「日本は難しい」CEOが語った壁

ガリクCEOは、日本について「この数年かなりの労力を投じて学んだのは、日本でビジネスをするのは難しいということだ」と率直に述べました。理由に挙げたのは、規制でも競合でもなく文化です。「日本は文化的に非常に異なり、非常に同質的だ」とし、若い投資家が海外の証券会社に好意的になることに期待をつなぎました。世界中で口座を増やす会社が、日本だけは手探りを認めた形です。

今の優先課題は、米国の関連会社に積み上がった日本居住者の口座を、日本法人へ移すことです。規制当局との協議を続けながら、信用取引(証券会社から資金を借りて株式を買う仕組み)を日本の規制に沿う形で提供し始めました。保有株を貸し出して収入を得るプログラムや、口座内の外貨預り金に利息が付く独自サービス「Gaika+」も用意しています。

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