大麻の会社は、規制緩和のニュースひとつで株価が動く銘柄として知られてきました。大麻大手のTilrayも例外ではありません。ところが2026年6〜8月期の決算に映っていたのは、醸造所とパブを抱える会社の姿でした。売上高は前年同期比23%増の2億5,710万ドルと、6〜8月期として過去最高を更新しています。
伸びを支えたのは、経営破綻を経て傘下に入った英国のクラフトビールBrewDogです。大麻の会社がビールを買い集める理屈。破綻した企業を立て直す手順。そして酒と大麻をめぐるカナダの税の事情。決算説明会では、規制産業の台所事情が経営陣の口から語られました。
世界最大の大麻栽培会社を自任するTilrayで、いちばん稼いでいるのは大麻ではなくビールです。2026年6〜8月期は、粗利益(売上から原価を引いた儲け)の半分超を飲料事業が占めました。大麻は税も管理コストも重い商売です。その負担をビールと分け合う形に、会社そのものが組み替えられています。
質疑応答では、あるアナリストが粗利益の内訳を読み上げました。飲料が54%、大麻は28%。売上高でも飲料は1億150万ドルと前年同期の約1.8倍に膨らみ、5,610万ドルの大麻を大きく上回ります。7年前に売上5,000万ドルだった大麻の会社は、年商12億ドル規模の複合企業に姿を変えました。