ハンバーガーの横にあるはずのフライドポテトが、別の主役の隣で売れています。冷凍フライドポテト大手のLamb Westonは、ファストフード店などにポテトを納める会社です。2026年6〜8月期の決算では、外食の客足が鈍る米国で出荷を伸ばし、通期の業績見通しを引き上げました。
決算説明会で語られたのは、好調な北米だけではありません。欧州では、夏の熱波が業界の力関係を1年でひっくり返しました。社内では、ビール大手出身の会長が予算の組み方から経営を作り替えています。売り先、原料、コスト。3つの現場に共通していたのは、動かせないものと動かせるものの線引きでした。
外食の客足が伸びない米国で、Lamb Westonの北米の販売数量は7%増えました。大きな理由は、得意先の中でチキンを売るファストフード店の比重が高いことにあります。ポテトの売れ行きを決めるのは、隣に並ぶ主役がバーガーかチキンかでした。
市場の数字は明暗を分けています。ジェームズ・グレイCFOによると、6〜8月期の米国のファストフード業態(QSR)の来店客数は1%減でした。その中で、チキンを主力とするチェーンだけが4%伸びています。前回の決算説明会でも、チキン系は3%増、バーガー系は4%減と報告されていました。
偶然の追い風ではない、というのが経営陣の主張です。マイク・スミスCEOは「私たちは勝者とともに勝っている」と語りました。過去数年の成長実績や消費トレンドとの相性を分析し、伸びる確率の高い顧客を見極めているといいます。売り先を選ぶこと自体が戦略になっています。