オラクルは1977年創業の米ソフトウェア企業。主力のデータベースに加え、クラウドインフラ「OCI」、業務アプリケーション「Fusion」「NetSuite」、医療分野の「Oracle Health」を手がけています。共同CEO体制をとっており、マイク・シシリアCEOがアプリケーション事業、クレイ・マグワークCEOがインフラ事業を主に担当しています。
2026年6〜8月期の売上高は過去最高の193億ドルで、前年比30%増。6〜8月期の売上高が直前の3〜5月期を上回ったのは初めてです。クラウドインフラ売上高は74億ドルで前年比121%増となり、直前四半期の93%増からさらに加速しています。2027年5月期の売上高見通しを「少なくとも900億ドル」(前年比34%増)へ引き上げました。
受注残を示すRPO(残存履行義務)は、2026年3〜5月期から260億ドル増加しました。マクソンCFOによると、新規契約の大半は顧客の前払いや、顧客がハードウェアを持ち込む形式で結ばれています。オラクルが追加で資本を投じる必要はなく、設備投資や売上への影響は2028年5月期以降。CEOはAI関連だけで300億ドル超の契約を、オラクルの追加資本なしで獲得したと説明しました。

マグワークCEOは「追加の設備投資が不要なのではなく、追加の現金が不要という意味だ」と補足しました。仕組みは大きく3つ。1つ目はサプライヤーとの金融取り決めで、顧客の入金に合わせて設備代金を支払う方式。2つ目は顧客がハードウェアを購入し、オラクルの運用能力とデータセンターを使ってAIクラスタに仕立てる方式。3つ目は資金調達を終えた顧客が利用料を前払いする方式です。
こうした契約の相手はスタートアップから投資適格の大企業まで幅広いと言います。制約はかつてGPUと半導体工場にあり、次に発電へ、そしてデータセンターへ移ってきたとのこと。現在は資本へのアクセスも制約となり、業界全体が最も効率的な配分方法に適応していると説明しました。同CEOはオラクルの設備投資額と事業の成長を切り離して考えるよう促しています。
会社全体では自己資金からの投資も続きます。2026年6〜8月期の設備投資は280億ドルで、営業キャッシュフローは過去最高の230億ドル。フリーキャッシュフローはマイナス50億ドルです。2027年5月期の設備投資は900億〜950億ドル、前払い金を差し引いた純額では700億ドル以下を見込んでおり、200億ドルの株式発行も同四半期中に完了しました。