デル・テクノロジーズは米テキサス州に本社を置くIT機器大手です。1984年にマイケル・デル氏が創業し、PCの直販モデルで成長。2016年にストレージ大手EMCを買収し、現在はサーバー・ストレージ・ネットワーク機器を扱うインフラ部門(ISG)と、PCを扱うクライアント部門(CSG)の二本柱で事業を展開しています。
2026年5〜7月期の売上高は470億ドルで前年比58%増、希薄化後1株利益は7.04ドルで同203%増となり、いずれも過去最高を更新しました。AIサーバーの受注額は609億ドル、受注残は950億ドルに達しています。会社は2027年1月期通期の売上高見通しを250億ドル引き上げ、1920億ドル(前年比約70%増)としました。
2026年5〜7月期の従来型サーバーとネットワーク機器の売上高は105億ドルで、前年比122%増となりました。AIサーバー売上高の164億ドルより金額では小さいものの、伸び率ではAIサーバーを上回っています。直近2四半期の従来型サーバー売上高は、過去のどの通期実績にも匹敵する水準です。ジェフ・クラークCOOは「需要は公表した実績よりさらに大きく、供給が追いついていない」と説明しています。
成長の中心は既存の企業顧客によるデータセンターの更新です。クラークCOOによると、稼働中のサーバーのうち第14世代以前の古い機種は120万台残っています。現行の第17世代に置き換えると6〜8台を1台に集約でき、10月に出荷を始める第18世代では12〜14台を1台に統合できます。古い機種は耐量子暗号など新しいセキュリティ要件に対応できず、更新が避けられない状況です。

もう一つの要因はAIそのものです。クラークCOOは、AIエージェントの処理を支えるために大量のCPU計算能力を必要とする顧客が増えていると述べました。GPUを搭載しないCPUのみのサーバーが、AI用途で売れています。買い手にはネオクラウド事業者、高頻度取引を行う金融機関、AI導入で先行する大企業が含まれます。
会社は直近2四半期で従来型サーバーの市場シェアを10ポイント以上高めたとしています。2026年8〜10月期にもシェア拡大を見込んでいます。通期の従来型サーバー売上高は100%超の成長を計画しています。デビッド・ケネディCFOは「下半期も3桁成長が続く」と述べました。