Sprouts Farmers Market(以下、スプラウツ)は2002年、アリゾナ州に1号店を開いた健康志向スーパーです。生鮮野菜や果物を店の中央に配置し、「ファーマーズマーケット」の雰囲気を再現した売場が特徴。オーガニック食品やグルテンフリー食品、ビタミン剤などを幅広く扱います。
同社は2013年8月にナスダックへ上場。公開価格18ドルに対し、初日の終値は40.11ドルと123%上昇しました。「LinkedIn以来のIPOデビュー」と報じられるなど高い注目を集め、当時のダグ・サンダースCEOは「米国で1200店を展開できる」と豪語。先行するWhole Foods Market(ホールフーズ・マーケット)に続く成長物語を市場から期待されました。
当時のホールフーズは売上高129億ドルを誇る自然食品スーパーの絶対王者。一方のスプラウツは8州160店、売上高20億ドルの地方チェーンに過ぎません。青果の価格はホールフーズより25〜30%安く、「健康的な暮らしをより安く」のコンセプトで対抗しました。

しかし株価はその後、長い停滞に入ります。上場からちょうど10年後の2023年8月、株価は約38ドルと初日終値を下回る水準でした。同じ期間にS&P500指数は2倍以上に上昇しています。IPOの熱狂とは裏腹に、スプラウツは10年間、投資家の期待に応えることができませんでした。