Intelが2026年4〜6月期決算を発表しました。売上高は会社計画を大きく上回り、成長率は約15年ぶりの高水準に達しています。生成AIブームの恩恵は画像処理半導体GPUを握るNVIDIAに集中し、CPUの王者だった同社は「過去の巨人」と見られてきました。その通説が、いま揺らぎ始めています。
リップブー・タンCEOは決算説明会で「新しいIntelが形になり始めている」と述べました。就任から1年あまり、業績の上振れは一度きりの追い風ではなく、四半期を重ねるごとに続く常態へと変わりつつあります。再建の物語が「守り」から「攻め」へ局面を変えた点に、今回の決算の新しさがあります。
追い風の中心にあるのは、意外にも祖業のCPUです。データセンター向けの需要はかつてない勢いで積み上がり、いまや供給が追いつかないことが最大の悩みになっています。逆風のはずのパソコン市場の減速さえ、経営陣はまったく別の意味で捉えています。
なぜGPUの時代に、CPUへ注文が殺到するのでしょうか。鍵は、AIの「使われ方」に起きている静かな地殻変動にあります。そしてこの熱狂は、王者がひそかに温めてきた次の賭けの行方まで左右しようとしています。