Glooが発表した2026年2〜4月期決算は、売上が前年同期のおよそ3倍に拡大しました。同社は、教会や宗教系団体のITと集客をまとめて請け負う会社です。テック業界がほとんど見向きもしてこなかったこの市場で、半導体大手インテルの元CEO、パトリック・ゲルシンガー氏を技術トップに迎え、急成長を遂げています。なぜ今、この市場なのか。

注目すべきは、AIの使い方です。スコット・ベックCEOは「単にソフトウェアを提供しているのではなく、最も重要な業務にAIを持ち込んでいる」と説明しました。AIが人を手伝う道具から、業務そのものをこなす担い手へ。その変化が、同社の儲け方を大きく塗り替えようとしています。
裾野の広げ方にも特徴があります。Glooは教会にとどまらず、隣接する新たな領域へ次々と顧客層を広げています。一度取引が始まると、利用が連鎖的に膨らんでいくといいます。その独特の構造が、急成長の背景にあります。
上場からまだ日の浅いGlooにとって、足元の急成長をどこまで続けられるかは見えていません。元インテルCEOが信仰の世界に賭けた根拠は確かなのか。AIに業務を任せるモデルは、この市場でどこまで利益を生むのか。その手がかりは、決算の数字と経営陣の言葉に表れています。