発電設備大手のGE Vernovaが、2026年4〜6月期決算を発表しました。売上高は前年同期比12%増、調整後EBITDA(本業の稼ぐ力を示す利益指標)は61%増と好調です。ただ、この決算で市場の目を引いたのは損益の数字ではありません。「もう買えない」——同社の主力製品を巡り、いまそんな状況が広がりつつあります。

スコット・ストラジックCEOは説明会で「電力と電化の分野で、当社ソリューションへの需要が加速している」と述べました。発電設備は受注から納品まで年単位を要する、息の長い産業です。だからこそ需要の高まりは、何年分もの「予約」という形で先に姿を現します。今回の決算は、その波の大きさをはっきりと映し出しました。
波は、お金の流れまで変え始めています。製品を届けるより先に、顧客からの支払いが積み上がる——そんな逆転現象が起きているのです。その背景には、AIブームを「電気」の側から眺めたときに初めて見えてくる、もう一つの業界地図があります。
それでも疑問は残ります。生産枠が6年先まで埋まった会社は、なぜ今も増産を急ぐのでしょうか。そしてストラジックCEOはなぜ、この状況をなお「初期段階」と呼ぶのでしょうか。