コカ・コーラが発表した2026年第1四半期決算は、バリューシェア(金額ベースの市場シェア)の20四半期連続拡大を更新する内容となりました。年商500億ドル規模の巨人が5年間にわたって毎四半期シェアを上積みする構図は、飲料業界では極めて稀な現象です。オーガニック売上は前年比10%増、調整後EPSは0.86ドル(同18%増)と市場予想を上回りました。

3月末に就任した新CEOのヘンリケ・ブラウン氏は「複雑な外部環境にもかかわらず、好調なスタートを切った」と総括しました。中東紛争やコモディティ高(茶・コーヒー)などの逆風要因が並ぶなかでも、調整後営業利益率は約70ベーシスポイント(0.7ポイント)改善し、利益面の伸びが数量を上回るペースで進んでいます。
地域別では、北米の販売数量が前年比4%増と特に堅調で、中南米は数量・収益・利益のすべてが拡大しました。APAC(アジア太平洋)でも全地域で数量がプラスとなり、世界中で同時に成長する構図が表れています。
通期EPS成長率の見通しも前年比7〜8%増から同8〜9%増へと上方修正されました。ただ、決算の本当の見どころは数字よりも、業界の常識から少しずつ離れていく巨人の戦い方のほうにあります。