4月27日、米通信大手のベライゾンが2026年第1四半期決算を発表しました。同社はAT&T、T-Mobileと並ぶ米通信業界3強の一角で、年間売上高は1,300億ドル(約20兆円)規模です。第1四半期の売上高は前年同期比2.9%増の344億ドル(約5.1兆円)、1株あたり利益(EPS)は同7.6%増の1.28ドルとなり、EPSの成長率は2021年以来の高さでした。
決算説明会で目を引いたのは、ダン・シュルマンCEOが示した「200日」という数字です。同氏が就任してからの期間を指したもので、その間に同社は第1四半期としては13年ぶりに、解約者を上回る新規契約者を獲得しました。解約率は四半期を通じて低下し続けています。これだけ短期間で数字が動いた背景には、何があったのでしょうか。
特に印象的だったのは、シュルマン氏が披露した一つのエピソードです。米通信業界が顧客の苦情に対して反射的に取ってきた対応は、実は問題を本質的に解決していなかったというのです。同氏は決算説明会で、業界全体が長年依存してきたある「道具」からの決別を強調し、新たなアプローチへの転換を明確に打ち出しました。

背景にあるのは、KPI設計から顧客対応の発想まで、経営の根幹を見直す動きです。日本ではまだ詳しく語られていない同社の取り組みですが、決算説明会で語られたエピソードや数字をたどると、米通信業界が長年当然としてきた「常識」が静かに書き換えられている場面が見えてきます。今回の決算から、注目すべき4つの見どころを整理します。