インディアナ州が消した1,800人の運転手 ― J.B. Hunt決算が映す米国物流の"政策ショック"

J.B. Hunt Transport Services, Inc.

4月15日に開かれた米国陸運大手の決算会見。終盤、JPMorganのアナリストからの質問に答える形で、思わぬ事実が明かされました。「インディアナ州が外国人トラック運転手1,800人の資格を一斉に剥奪した」──。米国を代表する物流企業、J.B. HuntのCOOニック・ホッブス氏の発言です。

カリフォルニア州でも同様の措置。英語能力試験の厳格化、運転免許学校の閉鎖、新規運送会社設立への規制強化──。現政権下で進む"見えない政策の手"が、米国の物流業界を静かに、しかし確実に再編し始めています。「需要と供給」の教科書では説明しきれない種類の市場変化が起きているのです。

その影響は、すでに数字に表れています。J.B. Huntの2026年第1四半期決算は、総売上が前年同期比5%増にとどまる一方で、営業利益は16%増、1株利益は27%増。経営陣自身が「価格はコアインフレすらカバーできていない」と認めながらも、利益率は0.7ポイント改善しています。

なぜ「値上げなし」で利益が大きく伸びたのか。なぜ需給逼迫の中で西海岸ルートだけは値下げ圧力が残るのか。そして、規制が産業を再編する局面で、勝ち組企業ですら抱える"痛み"とは何か。決算会見の発言を手がかりに、米国物流に起きている地殻変動を読み解きます。

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