食品業界の大型M&Aが相次ぎ苦戦する中、スパイス最大手のマコーミックがユニリーバのグローバル食品事業(インドを除く)と統合すると発表しました。取引規模は企業価値ベースで448億ドル、統合後の年間売上は約200億ドルです。Kraft Heinzの低迷、Kelloggの分社化、ユニリーバ自身のアイスクリーム事業分離と、「巨大食品企業」の解体が続く最中の逆張りとなります。
ブレンダン・フォーリーCEO(マコーミック会長兼社長)は「我々はカロリーを奪い合うのではなく、カロリーに味をつける側だ」と述べ、食品M&Aの典型的な失敗パターンとは異なるとの立場を強調しました。ユニリーバのフェルナンド・フェルナンデスCEOも「戦略的にも文化的にもフィットする組み合わせだ」と応じています。
過去1年間のMKCの株価および出来高=Finboard
統合後の企業はKnorr(クノール、年間売上約55億ユーロ)、Hellmann's(ヘルマンズ、同約25億ユーロ)、French's、Cholula、Frank's RedHotなどを擁します。プロフォーマの営業利益率は21%で、フードサービス部門だけで約60億ドルの売上規模です。マコーミックは同日発表の2026年度第1四半期決算で、売上が前年比16.7%増の18.7億ドル、調整後EPSは0.66ドル(前年同期0.60ドル)と堅調でした。
取引はリバース・モリス・トラスト方式で、2027年半ばのクローズを見込んでいます。食品M&Aの「失敗の歴史」を知る市場がこの統合をどう評価するかが、今後の焦点です。