「半導体材料」や「船舶用塗料」など!直近3ヶ月で株価が上昇した化学企業5社から見る業界の新たな潮流
本記事では、直近3ヶ月において株価が顕著な上昇を見せた化学関連の企業5社を紹介します。素材や中間財を扱うこれらの企業は、グローバルな市場環境や原材料価格の変動といった外部要因の影響を受けつつも、独自の強みを発揮することで投資家の評価を高めています。
今回取り上げる各社の動向からは、奇しくもAIや半導体といった先端産業向けの需要獲得や、環境規制への対応が高収益化の鍵となっている様子が見えてきます。一方で、長年培った技術を活かして既存事業のコスト構造を見直し、筋肉質な体質へと転換を図るなど、置かれた局面に応じて柔軟に戦略を実行している点も共通項と言えるでしょう。
それぞれの企業がどのような背景で市場の関心を集めたのか、具体的な発表内容と業績推移を紐解いていきましょう。
まず一社目は、船舶用塗料のパイオニアである中国塗料(4617)です。1917年に広島で創業し、100年以上の歴史を持つ同社。「海洋生物の付着を防ぐ」独自技術を核に、国内シェアは約6割、世界でもトップクラスのシェアを誇っていると言います。

現在の中国塗料が主力とするのは、売上高の約8割を占める船舶用塗料と、発電所や橋梁などに用いられる工業用塗料の二本柱。特に船舶用では、燃費改善に寄与する低燃費型船底防汚塗料などが好調で、世界的な環境規制の強化を追い風に高付加価値製品を展開しています。
株価が大きく動意づいたのは、10月末から11月にかけての相次ぐ適時開示がきっかけでした。通期業績予想の上方修正や第2四半期決算の発表に加え、韓国塗料大手「SAMHWA PAINTS INDUSTRIAL」との資本業務提携を公表。11月初旬に4,100円台で推移していた株価は、12月5日の終値で4,760円を記録しました。

10月末の発表では、通期の連結営業利益予想を前回発表予想比9.4%増の175億円へ上方修正しています。続く第2四半期決算でも、営業利益は前年同期比14.1%増の90億円で着地しました。11月28日に発表された資本業務提携契約では、自己株式取得を含む相互の株式持ち合いを行うとともに、原材料の共同購買や生産・物流面での相互補完を進める方針が示されています。
次に紹介するのは、「あなたの身近にいつも」をスローガンに掲げるアキレス(5142)。1947年の創業以来、ゴム・プラスチック製品の製造を起点に事業を拡大し、独自の素材技術で暮らしや産業に密着した製品を生み出してきました。