パワエレ大型案件や価格転嫁など!直近3ヶ月で株価が上昇したロボット・FA企業5社から見る成長の源泉

平田機工

今回は、直近3ヶ月で株価が上昇したロボット・FA(ファクトリーオートメーション)関連企業5社を紹介します。各社の状況を概観すると、半導体やAIデータセンターといった成長分野への需要に加え、工場の稼働率向上や価格転嫁の進展といった「収益性の改善」を進める様子が見て取れます。また、その成長ドライバーも多岐にわたっており、それぞれの強みを活かして業績を牽引している様子がうかがえます。それでは、各社の具体的な事業内容と直近の動向を見ていきましょう。

モーション収益改善で増益「安川電機」

まず1社目は、モーションコントロールやロボット事業を手がける安川電機(6506)です。同社は1915年に創業し、当初は電動機(モータ)とその応用を大きな柱として、事業をスタート。1970年代には全電気式産業用ロボット「MOTOMAN」を発売するなど、製造現場の自動化を牽引してきたリーディングカンパニーです。

現在の主力は、ACサーボモータやインバータを扱う「モーションコントロール」と、産業用ロボットの「ロボット」事業。「i³-Mechatronics」というコンセプトのもと、デジタルデータとメカトロニクス製品を融合させたソリューションを提供しています。 

そんな安川電機は10月3日、第2四半期決算を発表しました。株価はこの発表以降、9月初旬の終値2,994円から12月初旬には4,811円まで伸長。第2四半期の売上収益は前年同期比0.5%減の2,601億円となりましたが、営業利益は同1.8%増の233億円と、減収ながらも増益を確保しました。

堅調な利益の背景には、製品の高付加価値化とコスト抑制があります。主力のモーションコントロール事業では、日本の電子部品市場向け販売が大きく増加した一方、米州・アジアの半導体市場向け販売は減少しました。しかし、付加価値改善や間接費抑制をさらに進めた結果、収益性を改善させ増益となりました。ロボット事業では、日本・米州(欧米に近接)の自動車関連投資が停滞したものの、中国・アジアの堅調な需要に支えられ増収となりました。

稼働向上で利益率改善「ファナック」

次に紹介するのは、工場の自動化設備(FA)や産業用ロボットを手がけるファナック(6954)です。同社はFAの総合サプライヤーとして、工作機械の頭脳となる「CNCシステム」や、その応用商品の開発・製造・販売を展開しています。

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