ソニーフィナンシャルが「パーシャル・スピンオフ」で再上場!その狙いとは?
ソニーフィナンシャルグループ(以下、ソニーフィナンシャル)が9月29日、東証プライム市場への再上場を果たしました。2020年8月に上場を廃止してから約5年ぶりの市場復帰で、新規の資金調達を伴わない「ダイレクトリスティング」となりました。
今回の上場は「パーシャル・スピンオフ」形式で、親会社ソニーグループが保有する株式の80%超を親会社株主へ現物配当。ソニーグループは約2割を保持したまま、ソニーフィナンシャルが上場企業となります。

同社は2007年に一度上場しましたが、意思決定の迅速化などを目的に、2020年にTOBで完全子会社化。それからわずか5年という期間で、なぜ再び独立した企業として株式市場に戻ってくるのでしょうか。背景には、それぞれの事業環境の変化があります。
本記事では、異例とも言える再上場に至った経緯を振り返りながら、ソニーグループが企図するグループ全体の戦略を概観。その上で、独立した金融コングロマリットとしてソニーフィナンシャルグループが描く今後の成長戦略を紐解いていきます。