ウーバー、需要堅調で増収増益。自動運転との提携期待も高まる
ウーバー

Uberが8月6日、2024年4〜6月期決算を発表。売上高は前年比16%増の107億ドル。営業利益は同じく144%増の8億ドルだった。

配車サービスとデリバリー事業がともに好調で、トップラインが拡大。収益性も改善したことで、ダラ・コスロシャヒCEOも「超力強い結果だ(super strong results)」と自慢げだ。

コスロシャヒCEOは、市場関係者にとって「二つの大きな疑問」を想定。アナリストとの質疑応答の前に、自らその問いに答えた。

一つ目の問いは、Uberプラットフォームにおける消費動向だ。経済全体がリセッションに突入することが懸念される中、どれだけ業績を堅調に維持できるのか。配車もデリバリーも、一部の人にとっては贅沢品とも言えるものだ。

実際、Uberの利用者は所得水準が高い傾向にあることをコスロシャヒCEOは認める。それでも今のところ、利用動向は堅調そのもの。ユーザー数と利用頻度がともに過去最高で、依然として何らの軟調さも見えてはこないという。

Uberの「反景気的」な性質

さらに同CEOは、マクロ環境に対する恐怖が広がったとしても、上手くやることができると豪語する。Uberには「反景気的」(countercyclical)な性質が備わっているためだ。

ドライバーの供給が過剰になれば、配車価格が引き下げられる。商品が売れなくなれば、事業者はデリバリープラットフォームでの販促を増やすはずと言うのだ。後者はともかく、前者についてはコスロシャヒ氏の言う通りであろう。

無論、それはUberが景気後退局面でも比較的強固でいられると言う話であって、何があっても成長できるとは限らない。しかし今のところは堅調そのものだ。直近5四半期において、米国で初めてUber Eatsを利用するユーザー数は過去のどの時点と比べても最高だった。

デリバリーサービスの利用は、多くの人が想定するよりも習慣的であるとコスロシャヒ氏は言う。それに拍車をかけるのが、月額制サービス『Uber One』だ。月額料金を支払うと配送料などの割引が受けられるもので、今ではデリバリー取扱額の50%を占めている。

自動運転技術とは競争ではなく協業

二つ目の問いは、現実味を帯びてきた「自動運転」との関わりだ。

自動運転技術が普及すれば、運転手がいなくとも配車サービスが成り立つことになる。この点についてUberは、新技術と敵対するのではなく手を組むことによって、追い風につなげる狙いだ。

コスロシャヒCEOは次のように言う。

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