苦境に陥るオーツミルクのパイオニア「Oatly」成長加速のため掲げる戦略とは
Oatly Group

オーツミルクのパイオニアとして注目されたスウェーデン企業、Oatly(オートリー)が苦境にあえいでいる。3月15日に発表された2022年本決算で、通期売上高は7.2億ドル(前年比12%増)と減速した。

それ以上に懸念されるのが、収益性の著しい低下である。2020年まで30%を超えていたグロスマージンは、2021年に24%、2022年には11%へと落ち込んだ。売上が増えても、売上総利益は半減する結果となった。

それでも同社のトニ・ピーターソンCEOは、前向きな姿勢を崩さない。「サプライチェーンをよりアセットライトなモデルへと転換、コスト構造をシンプルにした」と進捗を強調。「潜在的な需要は力強い」と今後の可能性もアピールする。

2022年の営業キャッシュフローは2.7億ドルの赤字で、2022年末時点の手元キャッシュは8,264万ドル。財政は火の車だが、直近では4.25億ドル追加資金を確保した。

経済全体が不透明さを増す中、Oatlyは今どのような状況にあるのか。そして、今後どうしていくのだろうか。新たに発表された決算の内容を中心に、同社の近況や今後の戦略を紐解く。

供給面の失敗が収益面の重石に

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