これまでの連載では動物に由来しない方法でタンパク質を摂取する「人工肉」にフォーカスしてきました。

しかし、人工肉で補えるのは3大栄養素のうち1つだけ。あくまでこれまでの食事の延長線上にある食材の進化でした。

人間の未来を空想したとき、食の概念を根本的に変えてしまう"食材革命"を起こすのではと注目されるのが「完全食」です。

シリコンバレーを発祥として生まれた「完全食」。名前を耳にする機会は増えてきましたが、その実態とは一体どのようなものなのでしょうか？ブームの火付け役となった「soylent」の創業ストーリーなどもあわせて全貌に迫ります。

完全食は「食事摂取基準」に定める栄養素を全て含んだ食品

まずはじめに、「完全食」とは何を指すのか、その定義を探ってみたいと思います。