【2017年2Q】アルファベット社決算まとめ - 事業の成長率は20%前後をキープ

昨日、グーグルの持株会社であるアルファベット社の第2四半期の決算が出ていたのでまとめたいと思います。

Alphabet Announces Second Quarter 2017 Results

サマリー

・四半期売上高は260億ドル(前年同期比+21%、前四半期+5%)

・営業利益は41億ドル(前年同期比-31%)、欧州委員会への罰金を除くと62億ドル(前年同期比+15%)

・グーグルの広告事業は18.43%の成長率

・売上原価は104億ドル、研究開発費が42億ドル、セールス・マーケティング費用が29億ドル、一般管理費が17億ドル

・総資産は1786億ドル。流動資産が1124億ドル、固定資産が377億ドル、のれんが166億ドル

・流動資産1124億ドルの内訳は、現金などが157億ドル、市場性有価証券が790億ドル

・総負債は303億ドルで、そのうち187億ドルが流動負債、39億ドルが長期借入金

トップラインの成長

まず、全体の業績をみてみましょう。

四半期売上高は260億ドルとなり、2016年2Qから21%の増収となりました。

前四半期である2017年1Qの売上高も247億ドルなので、四半期ベースでも成長を続けています。

「EC fine」というのは欧州委員会(European Commission)がグーグルに課した制裁金27億ドルのことです(参考:グーグルに制裁金3000億円 欧州委、独禁法違反で最高)。

制裁金を含んだ場合の営業利益は41億3200万ドル、純利益は35億2400万ドル、希薄化後一株あたり利益は5.01ドル。

制裁金を除くと営業利益68億6800万ドル、純利益62億6000万ドル、希薄化後一株あたり利益は8.9ドルになっている計算です。

続いて、前年同期(2016年2Q)との比較です。

売上高は前述の通り21%の成長。前年とほとんど同じ速度で成長を続けているということになります。

欧州委員会のせいで営業利益率が16%に落ち込んでいますが、罰金がないと仮定した場合の営業利益率は26.4%ということになります。

希薄化後一株あたり利益は前年同期の7ドルから5ドルに減少。こちらも罰金がなければ8.9ドルに増加していたはずでした。

罰金はあったものの、事業自体はこれまで通りのペースで成長を続けているということがわかります。

セグメント売上高の内訳

続いて、セグメントごとの売上です。

包含関係がちょっとわかりにくいですが、上の二つ(Google properties revenuesとGoogle Network Members' properties revenes)を足したものが3つ目(Google advertising revenues)で、3つ目と4つ目を合計すると5つ目(Google segment revenues)になります。それにさらに最後(Other Bets)を加えると、全体の売上高(260億ドル)になるという感じですね。

グラフにしてみます。

こうして見るとほとんどが「Google advertising」に含まれています。

各セグメントの成長率も計算してみましょう。

グーグルの広告事業は18.43%の成長率ですが、「Google other」が42.27%というスピードで成長しています。「Other Bets」の成長率も34%と高い水準にあります。

ただ、どちらも広告事業よりも規模がかなり小さいので、アルファベット社全体の中で存在感を発揮するのはまだまだ先になるかもしれません。

営業コスト

グーグル事業における売上原価的な意味合いのあるトラフィック獲得コスト(TAC)についてみてみます。

「Google Network Members」に対して支払うトラフィック獲得コストは30億4200万ドルとなっており、これは「Google Network Members」によって得る収益(42億4700万ドル)と比較して72%の割合となっています。

「distribution partners」に対するトラフィック獲得コストは20億4900万ドル。グーグル本体による広告収入が184億2500万ドルなので、わずか11%ということになります。

全体のトラフィック獲得コストは50億9100万ドルとなり、広告収入(226億7200万ドル)に対して22%の割合。

広告事業の主要な収益源である「有料クリック」の情報です。

有料クリックの数は、前年から12%の増加にとどまりました。中でも、Google propertiesでは15%増加していますが、Google Network Memberでは5%の減少となっています。

また、クリック単価も6%の低下。Google propertiesで8%の現象、Google Network Membersでは5%の上昇となっています。

前年はクリック単価が大きく低下したものの有料クリック数が大きく増加したための増収、今年はクリック単価は微減だが有料クリック数がそこそこ増加したための増収になっているようです。

損益計算書をみてみる

コストについて知るために、より詳しい損益計算書もみておきましょう。

2017年2Qの売上高260億ドルに対して、営業コストは全部で219億ドル。

そのうち売上原価は104億ドル、研究開発費が42億ドル、セールス・マーケティング費用が29億ドル、一般管理費が17億ドルとなっています。

バランスシートの状態

次に、財政状態をチェックしておきましょう。

まずは資産の部から。

総資産は1786億ドル。そのうち流動資産が1124億ドル、固定資産が377億ドル、のれんが166億ドルとなっています。

流動資産1124億ドルの内訳は、現金などが157億ドル、市場性有価証券が790億ドル。この二つだけで947億ドルとかなりの割合を占めています。

続いて負債・資本の部です。

負債は全部で303億ドルあります。そのうち187億ドルが流動負債、39億ドルが長期借入金となっています。

現金及び市場性有価証券などで947億ドルあることを考えれば、負債はかなり小さいと言えます。

資本の部を見ると、株主資本は全部で1483億ドルほど。利益剰余金が1115億ドルとなっています。

まとめ

グーグルのコア事業である広告事業の成長はまだ続いているようです。

今四半期は欧州委員会への罰金の支払いを決算に盛り込んだこともあり、株価は一時的に低下したようです。

グーグル自体は今後、ゆるやかに成熟期に入っていく可能性もありますが、それでも20%近い成長を維持しています。

アルファベット社の時価総額は6672億ドルありますが、これってどうなのでしょうね。今度計算してみたいと思います。