マスターカードの2017年1Q業績まとめ

シンプルに決算発表スライドから数字をピックアップしてみる。

業績ハイライト

・四半期売上高は27億3400万ドル(前年同期比+12%)

・営業利益は15億2100万ドル(前年同期比+13%)

利用高(GDV)

・全世界:1兆1810億ドル(+5%)

・米国:3800億ドル(+2%)

・米国外:8020億ドル(+6%)

米国ではデビットカードの利用が2010億ドル、クレジットが1780億ドルと、デビットカードの方が上回っている。

スイッチ取引とカード

・スイッチ取引:147億(+17%)

・カード:23億5300万(+5%)

収益の内訳

・ドメスティック・アセスメント:11億8900万ドル

・クロスボーダー手数料:9億1600万ドル

・取引手数料:13億4700万ドル

・払い戻しやインセンティブ:-12億7900万ドル

コストの内訳

・一般管理費:9億5100万ドル

・広告・マーケティング:1億7000万ドル

・減価償却費:9200万ドル

追記:キャッシュフロー分析

まずは過去10年間のキャッシュフローをみてみる。

2007年はマイナスでしたが、その後急激に増加し、近年は30億ドルから40億ドルのフリーキャッシュフローを生み出しています。

今後どうなるかを予測するのは簡単ではありませんが、企業価値を保守的なケースと積極的なケースに分けて試算してみます。

まずは保守的なケース。

今後5年間のフリーキャッシュフローが5%ずつ成長し、そのごは1%ずつ成長するとします。

2018 2019 2020 2021 2022
予測FCF 47億700万 49億4200万 51億8900万 54億4800万 57億2100万
現在価値 44億3211万1200 43億8162万9388 43億3194万5860 42億8255万4497 42億3452万083
有利子負債額51億8000万 有利子負債コスト0.025 実効税率0.4
株主資本時価1382億4000万 株主資本コスト0.06 WACC
0.0584
永久成長率0.01 継続価値
1193億8450万4132
企業価値
1410億4726万5159

この場合、企業価値は1410億ドルに。

続いて、積極ケースではフリーキャッシュフローが今後5年10%ずつ成長を続け、永年成長率も世界のGDPに等しい2.7%とします。

2018 2019 2020 2021 2022
予測FCF 51億6500万 56億8200万 62億5000万 68億7500万 75億6300万
現在価値 48億6336万4000 50億3772万1202 52億1770万3146 54億428万8210 55億9791万5642
有利子負債額51億8000万 有利子負債コスト0.025 実効税率0.4
株主資本時価1382億4000万 株主資本コスト0.06 WACC
0.0584
永久成長率0.027 継続価値
2473億6308万9171
企業価値
2734億8408万1371

この場合、企業価値は2734億ドルとなりました。