昨日、Nintendo Switchをヒットさせた任天堂の決算が発表され、前年からプラス173%の売上増という最高の結果が明らかになりました。
売上高は1368億円から3740億円に増加し、営業利益も59億円のマイナスから696億円のプラスに転じました。
経常利益は為替の影響もあって、309億円のマイナスから696億円のプラスへと大きく変わっています。
本エントリでは、任天堂のコスト構造が前年と比べてどのように変わったかをざっくりと比較した上で、Nintendo Switchがどのように売れているかをいろんな角度からビジュアライズしていきたいと思います。
まずはコスト構造を前年と比べます。
売上原価率は55%から61.6%へと増加しています。これは「Nintendo Switch」のヒットによりハード販売による売上比率が上がったためではないかと思われます。
一方で、販管費は売上に対して49%から27.7%へと、大きく比率が低下しています。
任天堂の販管費自体は、前年同期の675億円から1037億円へとかなり大きく増加していますが、売上の増加分がそれ以上だったために、結果として利益率が大きく改善したことがわかります。
任天堂の売上高の内訳を見てみます。
それまでのコア事業だったニンテンドー3DSプラットフォームの売上は839億円から781億円と減少していますが、突然現れたNintendo Switchプラットフォームでの売上が2458億円とほとんどの部分を占めています。
比率の変化もみてみます。
去年の同時期にはニンテンドー3DSプラットフォームが収益の61%を占めていましたが、今期にはNintendo Switchプラットフォームが65.7%を占めています。
続いて、地域ごとの売上をみてみます。
日本の売上は395億円から1017億円、米大陸は544億円から1542億円、欧州は373億円から913億円と、軒並み増加しています。
比率でもみてみます。
それほど比率は大きく変わりませんが、米大陸の割合が39.75%から41.22%へと増大しています。
続いて、事業ごとの地域別収益をみてみます。
日本国内の売上比率はほとんど全ての事業で20%から30%と小さくなっており、米大陸での比率が38%から60%ととても大きくなっています。
ゲーム機器の販売台数です。
ニンテンドー3DSシリーズも、販売台数自体は271万台から286万台へと増えています。
Nintendo Switchは突如として489万台も販売されています。累計販売台数は763万台とのこと。
最後に、ソフトの販売本数です。
ニンテンドー3DSのゲームソフトは前年同期の1923万本から、1382万本へと減少しています。Nintendo Switchのソフトは2202万本販売されています。