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海外事業の売上が3倍!「MaaS」への取り組みも開始する「パーク24」2018年10月期決算

海外事業の売上が3倍!「MaaS」への取り組みも開始する「パーク24」2018年10月期決算

  • 通期売上は2,985.2億円(+28.1%)、営業利益225.4億円(営業利益率: 7.6%)
  • 海外駐車場の売上が2.9倍(237億円→683億円)、2017年8月に買収したイギリス最大の駐車場会社「National Car Parks」が通年寄与
  • 国内駐車場の運営台数は70万台以上に。イオンなどの来客用駐車場サービス「TPS」が2ケタ成長
  • カーシェア「タイムズカープラス」は27%増収(295億円)。会員数が100万人を突破
  • のれん償却によって海外事業は営業損失を計上。現在の時価総額は4,701億円
  • 来期の売上予想は3,200億円(+7%)。小田急電鉄などと「MaaS」で提携

駐車場「タイムズ」などを運営する「パーク24」(証券コード: 4666)の2018年10月期決算が発表されました。

(2018年10月期決算短信)

パーク24は「国内駐車場」「海外駐車場」に加えてカーシェアなどの「モビリティ」事業を展開しています。


通期売上は2,985.2億円(+28.1%)、営業利益225.4億円(営業利益率: 7.6%)

業績規模は着々と拡大しており、今期の売上は2,985.2億円となっています。

営業利益は225.4億円まで増加しました。

増収率は右肩上がりに上昇しており、今期は28.1%に達しました。

営業利益率は減少傾向で、現在は10%台を下回っています。


海外駐車場の売上が2.9倍(237億円→683億円)、2017年8月に買収したイギリス最大の駐車場会社「National Car Parks」が通年寄与

セグメント別売上高を見てみると、パーク24の成長ドライバーがハッキリとわかります。

国内駐車場の売上は1,568.2億円と前年から5.8%の増収。

海外駐車場が爆発的に伸びており、今期は前年から2.9倍増の682.9億円となっています。

売上構成比は22.9%まで上昇しており、パーク24にとって重要な位置を占める事業に成長しました。


海外事業が爆発的な増収を遂げたのは、2017年8月に買収した「National Car Parks」の業績が通期で織り込まれたことが直接的な要因です。

(National Car Parks)

National Car Parksは1931年に創業したイギリス最大の駐車場会社で、国内シェア30%を誇っています。

駐車場運営台数は2017年1月に買収した「Secure Parking」が39.0万台で最多。

ここに「National Car Parks」20.7万台が加わり、総数は64.7万台に達しています。


国内駐車場の運営台数は70万台以上に。イオンなどの来客用駐車場サービス「TPS」が2ケタ成長

売上の半数以上を占める国内事業についても確認していきます。

国内事業は「直営」と「管理受託その他」にわかれており、売上のほとんどは直営によるもの。

今期は1526.2億円を売り上げました。


直営駐車場はサービス形態が2種類あります。

一般道沿いなどにある遊休資産をオーナーから借り上げて駐車場とする「ST(Standard Times)」、商業施設などの来客用駐車場をタイムズ駐車場とする「TPS(Times Partner Service)」です。

STの売上は950.7億円と横ばいで推移している一方、TPSは前年から10%増の572.3億円となりました。

運営台数はSTが17.7万台、TPSが40.4万台まで増加しています。


カーシェア「タイムズカープラス」は27%増収(295億円)。会員数が100万人を突破

モビリティ事業の成長を牽引しているのはカーシェア「タイムズカープラス」です。

今期の売上は295.2億円で、前年から27%の増収となりました。

レンタカー(有人サービス)の店舗数は減少している一方、カーシェア(無人サービス)は1.1万件まで拡大しています。

カーシェア台数は2.3万台まで増加し、会員数は100万人の大台を突破しました。

(タイムズカープラス)

パーク24は基本料2か月無料キャンペーンや「30分プラスeチケット」チケットなどユーザー獲得に向けた施策を積極的に打ち出しています。


タイムズカープラスは会員数だけでなく車両あたりの収益性も右肩上がりです。

「1台あたりの月次売上」は1年で約8,000円上昇し、11.4万円となっています。

収益性の向上を牽引しているのは「法人会員」比率の上昇です。

現在、タイムズカープラスの約40%は法人会員。

平日の稼働率が改善したことが1台あたり売上の上昇に直結しています。


のれん償却によって海外事業は営業損失を計上。現在の時価総額は4,701億円

パーク24のコスト構造をチェックしていきます。

売上原価率は上昇傾向にあり、今期は75.8%となりました。

販管費率は16%前後で推移しています。

セグメント別営業利益を見てみると、今期は海外事業が赤字。

のれん償却コスト22.6億円を計上しています。

国内駐車場セグメントの利益率が17%で推移しているのに対し、モビリティ事業の収益性は着々と高まっています。


財政状態も見ていきましょう。

総資産2,831.7億円に対して現預金は300.8億円と資産全体の10%程度です。

パーク24は基本的に借地を駐車場化しているため自社物件は少ないですが、機械設備の増強などによって有形資産が1,276.1億円となっています。

資産の調達元を確認してみると、利益剰余金は614.8億円ほど。

有利子負債による調達も1,084.0億円と大きくなっています。

営業キャッシュフローは安定的にプラス。

前年はM&A費用を有利子負債で調達したことで財務キャッシュフローはプラスとなっています。

フリーキャッシュフローは147億円のプラスとなりました。

直近5年間の株価は堅調に推移しており、現在の時価総額は4,113億円です。

現預金301億円と有利子負債1,084億円を加味した企業価値(EV)は4,896億円。

フリーキャッシュフロー147億円に対して33.3年分という評価を受けている計算となります。


来期の売上予想は3,200億円(+7%)。小田急電鉄などと「MaaS」で提携

最後にパーク24の来期予想を確認しておきます。

売上高は3,200億円で7.3%の増収、営業利益は226億円と横ばいを見込んでいます。


海外事業やカーシェアの拡大に加え、パーク24は「MaaS(Mobility as a Service)」への取り組みも強化していきます。

(プレスリリース)

2018年12月3日から京急電鉄と「レール&カーシェア」サービスを開始。

「PASMO」で京急線に乗った後「タイムズカープラス」を利用すると206円の割引を受けることができます。


さらにパーク24は小田急電鉄の「小田急MaaS」にサービス連携などで協力することを発表。

(プレスリリース)

電車やドコモの自転車シェアなど「移動サービス」の一元化に向けたサービス開発に着手します。


年明けからはレンタカーとカーシェアのイイとこ取りを目指した「タイムズカー」のトライアルを開始予定。

(プレスリリース)

短時間利用が可能で、オプションサービスや車種が豊富、予約も可能なサービスを目指します。

2019年10月には1万台規模での提供を目指すとのこと。

車にとどまらない「移動サービス」を拡大していきそうなパーク24の動向を引き続きチェックしていきたいと思います。


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