私たちが日頃お世話になっている「決算書」。
各社とも見慣れた同様のフォーマットで情報を開示していますが、実はある2社が決算書作成サービスの市場シェアを二分しています。
今回は上場企業にとって不可欠なインフラともいえる「決算書」作成を行なう「宝印刷」(証券コード: 7921)と「プロネクサス」(証券コード: 7893)についてピックアップしたいと思います。
企業としてより古い歴史を持つのはプロネクサスです。
1930年、「亜細亜商会」の社名で株券印刷を開始したのがルーツです。
創業者の上野一雄氏はすでに存在した印刷会社との競合を避けるため特定の領域に特化しようと考えており、株券に目をつけます。
「印刷技術の最高峰」「東洋一の株券印刷会社」を志し、当時の顧客には「カルピス」社などが名を連ねていました。
1947年の「独占禁止法」制定で数多くの財閥が解体され、企業分割と株式公開が進んだことで株券印刷の需要も高まっていきます。
偽造防止技術「多色細紋印刷方式」も開発し、商法や証券取引法などに関連する提出書類の印刷事業も開始しました。
そして1985年、「ディスクロージャービジネス宣言」を公表。
IR分野へ進出し、有価証券報告書やIPO関連書類の作成サービスに乗り出しました。
1996年には東証二部へ上場を果たします。
2001年に有価証券報告書の電子開示(EDINET)が始まり、IR情報のデジタル化を推進。
現在は株主総会の集客ツール「スマート招集」なども手がけています。
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