「HUYA」の売上が倍増!中国ライブストリーミング「YY Inc.」2018年3Q決算まとめ

「HUYA」の売上が倍増!中国ライブストリーミング「YY Inc.」2018年3Q決算まとめ

中国のライブストリーミング企業「YY Inc.」と、その子会社「HUYA Inc.」の2018年3Q決算が発表されました。

グループ全体の代表的なプロダクトはライブ動画アプリ『YY Live』と、ゲーム実況サービス『HUYA』です。

売上高は41億元(672億円)に拡大、増収率は32.6%に低下。利益率は低下

YYグループ全体の売上は41億元(672億円)と、今でも右肩上がりの拡大を続けています。

その一方で売上成長率自体は少し低下しています。

営業利益は6.1億元(100億円)を稼いでいますが、営業利益率は14.9%となっており、ここ2年間で利益率が低下しています。

今回のエントリでは、何がYYの利益率低下をもたらしているのか、決算数値から掘り下げてみたいと思います。


子会社「HUYA」が前年比2倍以上の成長を続け、売上13億元(212億円)に

まずは、「YY Live」「HUYA」両ブランドにおける売上高の動向について確認してみます。



売上の大部分は「YY Live(濃い灰色部分)」からなっており、直近では28億元(458億円)の売上があります。

一方の「HUYA(オレンジ)」は13億円(212億円)と、YY Liveのだいたい半分くらいの規模です。

ところが、売上成長率ではYY Liveを圧倒しており、前年比2倍以上の成長率を続けてきていることが分かります。

YY Liveの利益成長がストップ、HUYAはトントンまで改善

同じように営業損益の内訳もみると、YY Liveの利益成長は止まってしまっています。

一方でHUYAの方は大きな営業損失を出していたのが、マイナス0.2%まで改善しており、黒字化も近そう。

ブランドごとのコスト構造をみると、HUYAはこの3年で大きく改善している一方で、YY Liveの方は売上原価とセールス・マーケティング費用が拡大していることが分かります。

決算資料の説明によると、YY LiveとHUYAの両面において、パフォーマーやギルド、コンテンツプロバイダーへのレベニューシェアが増加していることで、売上原価も拡大しているそうです。


手持ちの金融資産は190億元(3,118億円)、時価総額は4,718億円まで低迷

続いて、YYのバランスシートについて見てみます。

総資産は237億元(3,882億円)ほどありますが、そのうち190億元(3,118億円)が現金と投資資産になっています。非常にキャッシュリッチですね。

事業の収益性も高いため、四半期の営業キャッシュフローも安定的に推移しています。

直近では8.2億元(134億円)を創出。四半期ごとに100億円以上現金が流入していることになります。

時価総額は41.56億ドル(4,718億円)。

手持ちの金融資産が3,118億円ですから、差し引き1,600億円の企業価値と判断されていることになります。

年間に400億円のキャッシュフローを生み出すとして、たった4年で元が取れてしまう水準です。

粉飾決算でもない限り、べらぼうに低い水準と言えます。


モバイルMAUは引き続き拡大して881万人(20.7%増)に。HUYAのモバイルMAUは49万人

ただ、中国のコンシューマ向けアプリは非常に競争が激しいですから、現在の地位をキープするだけでも非常に大変なのは間違いありません。

前回の決算まではモバイルMAU(月間アクティブユーザー数)が802万人いると具体的な数値が公表されていましたが、今回は「20.7%の前年比成長」と相対値が発表されるにとどまっています。

成長率を計算すると、この1年で36.7%から20.7%へと鈍化しています。

このうち、HUYAのMAUは49.4万人ほどですから、まだまだ規模自体はYYの方が大きいようです。

HUYAはモバイルのMAUが拡大しています。


また、2018年10月には中国のスマホメーカーでありプラットフォームでもある「Xiaomi」との連携を発表しています。

その中で、YYはXiaomiのライブストリーミングプラットフォーム「Xiaomi Zhibo」「Xiaomi Live」において、独占的にサービスを提供することができるとのこと。