10月に新規上場する国内企業7社の事業内容と業績まとめ!

国内における10月の新規上場企業のうち7社についてザクっとチェックしていきたいと思います。

上場する企業は全部で18社ありますが、テクニカル上場した9社は除いています。

テクニカル上場とは持ち株化やホールディングス化などの組織の再編成により新規上場することです。 

また、残り9社のうち「ギフト」と「プリントネット」についてはすでにまとめています。

横浜家系ラーメン「町田商店」などを提供する『ギフト』が新規上場

50年前に鹿児島の馬小屋で創業!ラクスルとの提携で成長する印刷通販「プリントネット」が新規上場


【法人営業支援】ブリッジインターナショナル

最初に取り上げるのは法人営業の支援を行なっている「ブリッジインターナショナル」です。

ブリッジインターナショナル

1983年、創業者である吉田融正氏は日本IBMに営業として入社。

仕事ぶりが認められ、副社長の補佐(=幹部候補生)として帝王学を学んだり、米国本社への出向など出世街道まっしぐらでした。

しかし、「事業を立ち上げて経営のプロになっていく」という米国流の考え方に刺激を受け、1997年に退職して米国シーベル・システムズ(2005年にオラクルが買収)に入社します。

シーベル・システムズでは日本法人の立ち上げを行い、2002年にブリッジインターナショナルを設立。

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ブリッジインターナショナルでは訪問型営業(Field Sales)にインサイドセールス(Inside Sales)を導入するためのコンサルティングサービスやアウトソーシングなどを提供しています。

インサイドセールスとは直接訪問することなく電話やメールなどで営業活動を行う手法です。

売上高は2017/12期で27.9億円と堅調に増加しています。

経常利益は3億円ほどで、経常利益率は10.7%です。

10月3日に上場しており、時価総額は97億円です。


【人材派遣】CRGホールディングス

続いては人材派遣などを行なっている「CRGホールディングス」です。

CRGホールディングス

CRGホールディングスは2013年にキャスティングロードの親会社として設立されました。

キャスティングロードは2001年に設立された、派遣事業を行なっている会社です。

CRGホールディングスでは、人材派遣の他にも製造請負や給与計算などの事務代行サービスを行なっています。

2017/9期において売上高は188億円、経常収益は2.9億円です。

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売上の内訳は大部分が人材派遣ですが、2017/9期における製造請負事業の増加率は49.7%と人材派遣事業よりも増加率は高いです。


【抗がん剤創薬】Delta-Fly Pharma

続いては抗がん剤の研究開発を行っている「Delta-Fly Pharma」です。

Delta-Fly Pharma

Delta-Fly Pharmaは2010年に「安心して身内のがん患者に勧められる治療法の提供」を目的として設立。

1から薬を作るのではなく、「モジュール創薬」という既存の薬に含まれる活性物質を組み合わせる方法で作っています。

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医薬品になっている活性物質を使うため、基礎研究がほとんど不要で臨床の予測も立てやすいことから一般的な研究開発より販売までの期間を短くすることができます。

Delta-Fly Pharmaでは提携している製薬会社からの収入が収入源となっています。

研究開発の段階では「契約一時金」「マイルストーン」「開発協力金」を、医薬品販売後は売上に応じた「ロイヤリティ」の収入を受け取ります。

2018/3期において売上高は1.5億円、経常収益は2.4億円の赤字です。


【IoT】イーソル

続いては組み込みソフトウェアを提供している「イーソル」です。

組み込み機器とは電子レンジや冷蔵庫などパソコンやタブレット以外の電子機器のことです。

イーソルは1975年設立で、顧客の多くはトヨタ自動車や京セラ、日立などの大手企業です。

イーソル

任天堂の「Nintendo Switch」や「Wii」といったゲーム機器にもイーソルのソフトウェアが使われています。

2017/12期における売上高は75億円と増加傾向にあります。

経常収益は4.4億円で経常収益率は5.9%です。


【独立系SIer】ディ・アイ・システム

続いては業務用アプリの設計開発などを行なっている「ディ・アイ・システム」です。

ディ・アイ・システム

ディ・アイ・システムは1997年に設立。

IT通信業・金融業・流通業・医療・官公庁などの幅広い業種に応じた業務アプリケーションの設計・開発やインフラシステムの設計・構築を主に行なっています。

2017/9期における売上高は29.4億円と増加傾向にあります。

経常収益は1.5億円で、経常収益率は5%です。

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主要な顧客はNTTコミュケーションズで売上全体の8〜9%を占めています。


【不動産販売】リーガル不動産

続いては不動産の販売や賃貸などを行なっている「リーガル不動産」です。

リーガル不動産

2000年にリーガル不動産を設立し、金融機関・弁護士向け不動産仲介コンサルを開始。

2002年にはマンションの賃貸事業、2012年にリノベーション事業をスタートします。

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リーガル不動産が賃貸事業として自社のポートフォリオに組み込むのは、仕入れたものの中でも特に高収益が見込める物件です。

ボチボチの物件は富裕層向けに販売し、本当に儲かる物件は自社で貸すというわけです。

賃貸用物件は2018年7月末時点において、事務所ビル29棟、マンション18棟、ホテル1棟を保有しています。

不動産販売では、仕入れた物件の大規模修繕やリノベーションなどを行ってバリューアップしてから個人富裕層や資産保有目的の法人に販売しています。

2017/7期における売上高は148億円と増加傾向にあります。

経常収益は7億円で、経常収益率は4.7%です。


【ビッグデータ】VALUENEX

最後の企業はビッグデータの可視化ツールを提供している「VALUENEX」です。

VALUENEX

VALUNEXは2008年にビッグデータの可視化を目的として設立されました。

2009年に特許可視化ツールサービスの提供を開始。

現在は特許専用の解析ツール『TechRadar』と特許以外の文献(論文や新聞記事、SNSなど)を解析するツール『DocRadar』をクラウドサービスで提供しています。

また、『TechRadar』や『DocRadar』を用いた解析結果から分析を行うコンサルティングサービスも提供しています。

TechRadar

特許の解析結果はこのように可視化され、1個の点が1つの特許を表しています。

点が集合している場所は似たような特許が集中している分野で、空白の領域は特許が存在していないということがわかります。

導入実績より)

2018年1月時点で190以上の企業や団体が使用しており、提供先の業種は様々です。

特許解析ツールを提供しているため、知財部門の利用が41%と半分近くを占めています。

2017/7期における売上高は3.4億円と減収、経常収益は5,326万円の赤字です。

想定時価総額まとめ

最後に上場日と想定時価総額(ブリッジインターナショナルは現在の時価総額)をまとめておきます。

企業名 想定時価総額 上場日
ブリッジインターナショナル 97億円 10/3
CRGホールディングス 59億円 10/10
Delta-Fly Pharma 205億円 10/12
イーソル 88億円 10/12
ディ・アイ・システム 19億円 10/19
リーガル不動産 38億円 10/23
VALUENEX 仮条件公表前 10/30