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2020年度の営業利益100億円を目標とする「GMOペイメントゲートウェイ」60%の増益を達成

  • 主軸の決済代行事業が安定成長
  • 取扱金額に応じた従量課金収入が拡大
  • 2020年9月期に営業利益100億円を目標(いいペース)

今回は、GMOペイメントゲートウェイの決算についてまとめたいと思います。

GMOペイメントゲートウェイは、1995年にカタログ通販へのクレジットカード決済サービスから創業した決済事業者です。


まずはさっそく、売上収益の推移から見てみます。

3ヶ月間の売上収益は65億円を突破し、1Qからの累計(9ヶ月間)で191億円の売上をあげています。

前年同期の売上収益が57億円なので、だいたい15%ほどの成長ということになります。

2017年度の売上成長率は100%近くありましたので、トップラインの成長はやや鈍化していると言えます。


営業利益についても同じようにチェックしてみましょう。

直近では19.2億円の営業利益を稼いでいます。

前年同期が14.0億円なので、37%の増益と、売上収益以上に営業利益が伸びていることがわかります。

過去からの推移をみてみると、売上収益の伸びには大きなバラつきがあり、前年度はやはり2倍近くの増収となっていました。

その一方、営業利益の成長はこの4年間ずっと安定しており、そして徐々に加速してきていることがわかります。


主軸の決済代行事業が安定成長

まずは売上構成がどのように変化しているかについてチェックしてみましょう。

GMOペイメントゲートウェイは、自社の事業を大きく三つに分類しています。

メイン事業はあくまでも①の決済代行事業ですが、ZOZOTOWNとの連携で脚光を浴びた金融関連事業の「GMO後払い」も記憶に新しいところ。


三つの事業それぞれの売上を見てみましょう。

「GMO後払い」で話題になった金融関連事業は前年よりも減少しています。

その一方、決済代行事業は37億円(前年同期+27.5%)、決済活性化事業は13.8億円(同+32.7%)と成長を牽引していることが分かります。


次に、事業ごとの利益額を見てみましょう。


セグメント利益として大きいのは「決済代行事業」で、全体のほとんどを稼ぎ出していることがわかります。

また、金融関連事業も前年までは利益が非常に少なく赤字の四半期もありましたが、ここのところは安定して3億円前後の利益を稼ぎ出しています。

GMOペイメントゲートウェイの利益の増加要因は、メイン事業である「決済代行事業」に加え、「金融関連事業」の収益性が改善したからであることがわかります。


取扱金額に応じた従量課金収入が拡大

また、GMOペイメントゲートウェイは、事業セグメントとは別に「ビジネスモデルごとの売上」を開示しています。



「イニシャル」「ストック」の二つは「初期費用」「固定利用料」ということでとても分かりやすい一方、「フィー」「スプレッド」の違いどちらも「従量課金」ということで分かりにくいです。

ざっくり言うと、処理「件数」に応じた従量課金が「フィー」、取扱「金額」に応じた手数料課金が「スプレッド」として計上されているようです。

それぞれの収益比率をみると、「スプレッド」「フィー」という二つの従量課金収入の割合が伸びています。

直近ではスプレッドが40.6%、フィーが41.2%の割合を占めており、全体の8割以上を従量課金による収入が占めていることになります。


従量課金収入が伸びているということは、ざっくり言えばGMOペイメントゲートウェイの「決済処理金額」が伸びているということです。

今四半期の決済処理金額は8,600億円で、前年同期の6,900億円と比べると24.6%ほど増えていることになります。

その一方、GMOペイメントゲートウェイ自体の稼働店舗数の伸びは徐々に鈍化しています。

直近では9万3,450店舗まできましたが、前年から5.7%の伸びと、2017年4Qからは一桁台の成長率にまで落ち込んでいます。

2017年4Qに稼働店舗数が減少しているのは、「提携先のサービス停止によるまとまった休止の発生」と説明されています。

あくまでこれが一時要因であると考えると、今後はもう少し伸び率は回復するものと思われます。


そして、それでもGMOPGの決済処理金額が成長し続けているのは、「店舗あたりの決済処理件数」が拡大しているから。

GMOPGの「決済処理金額」は、「稼働店舗数」「店舗あたりの処理件数」「1件あたりの平均金額」の掛け算できまります。

それらの前年増加率をグラフにしたのが上の図ですが、年によって増加要因が大きくことなることが一眼でわかります。

2017年に増加率の最大要因となっていたのは「稼働店舗数」の拡大でした。

今年はサービス停止による減少もあり、稼働店舗数の拡大は鈍化しているものの、店舗あたりの処理件数が大きく拡大しています。

また、1件あたりの平均処理金額はそれほど大きく変わらないこともわかります(計算したところ、2,471円くらい)。


2020年9月期に営業利益100億円を目標(いいペース)

ここまで、GMOペイメントゲートウェイの売上の増加要因について掘り下げてみました。

最後に、彼らが掲げている今後の展望についてまとめておきたいと思います。

まずは大きな目標として、2020年の営業利益100億円という目標を掲げています。

2017年9月期の実績は50億円だったので、3年で2倍という非常に高い目標ではあるものの、スライドにもあるように毎年26%の成長で達成できます。(25%だとちょい足りない)

今の所の実績では、3Q時点ですでに52億円の営業利益を稼いでいます。

単純に計算すると60%の成長となりますが、会計基準を前年と同じ日本基準で計算すると29%の増益とのこと。

これでも十分なペースで成長しています。

というか、このままいくと2019年にも達成しそう。


また、さらに長期の目標として次のようなものも掲げています。

それは、2025年9月期までに決済処理金額18兆円から20兆円というもの。

2018年9月期の見込み値が3兆円ほどですから、そこからさらに6倍以上も増やすことになります。

そのころのEC市場が50兆円として、そのうち40%近くをカバーする計算になります。

市場はもちろんGMOPGを高く評価しており、時価総額は4153億円に達しました。

ここで、GMOPGの財政状態について確認しておきましょう。

バランスシート全体は1,140億円の規模で、そのうち現金同等物が405億円もあります。

ただ、一番大きいのは営業債権510億円で、その他に金融資産が153億円ほどあります。


営業債権の内訳は次のようになっています。


代金の一部を前もって支払った際に発生する「前渡金」が225億円、営業活動以外で発生するとされる「未収入金」が180億円あります。

そのほか、営業貸付金が60億円あります。

このあたりはGMOPGの「金融関連事業」に関係がありそうです。

(2018年9月期2Q決算補足資料)


有形固定資産は4.4億円と、全体からみれば非常に小さい金額にとどまっています。


負債の項目をみると、営業債務が617億円とやはり大きくなっています。

こちらは「預り金」が409億円、「未払金」が164億円ととても大きくなっています。

加盟店からの売上によるキャッシュ・プールを金融関連事業に活用しているという構図を読み取ることができます。


キャッシュフロー計算書も軽く確認しておきましょう。

営業債権と営業債務の増減による影響はだいたい均衡しており、純利益から法人税の支払額を引いた金額がほぼ営業キャッシュフローになっています。

営業キャッシュフローはこの9ヶ月間で31億円近くを稼いでおり、このままいけば年間40億円くらい稼ぐことになりそう。


GMOPGは年間10億円近くを設備投資(システム開発含む)に費やしますから、フリーキャッシュフロー は30億円ほど。

時価総額4153億円というのは、その138年分ですから、市場からの成長期待はかなり高いと言えます。

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