トヨタ自動車の2016年3月期の売上は28兆4,031億円、営業利益2兆8,539億円だった。
トヨタ自動車の事業は「自動車」「金融」「その他」の3つにわけられる。
金融事業ではトヨタグループの企業の事業を補完するための金融やリースを担っている他、その他の事業としてトヨタホームで住宅の製造販売を行なっている。
売上高28.4兆円のうち、車両によるものが22兆2671億円で全体の78.4%を占める。販売台数は868万1328台。自動車部品は2兆円(7.2%)、金融事業は1.85兆円(6.5%)の売上。
次に、販売数量の地域別の内訳。
868万台のうち、日本で売れたのはおよそ206万台(23.7%)。米国で284万台(32.7%)、欧州で84万台(9.7%)、アジアで134万台(15.5%)。
トヨタ自動車は投資会社としての側面を持つことでも知られており、バランスシートを見ると、投資有価証券として5兆6891億円の資産を計上している。で、実際何を保有しているのかを調べたかったのだが、有価証券報告書には書かれていなかった。ここら辺は大量保有報告書とか見ないといけないのかな。。
次に、フリーキャッシュフロー分析によるトヨタ自動車の企業価値分析を行います。
まず、過去の6年間のキャッシュフローを調べてみます。
毎年莫大な設備投資を行なっていることがわかります。
フリーキャッシュフローを見ると、ここ5年は1~1.7兆円を安定して稼ぎ出しているようです。
さて、これを踏まえてトヨタ自動車の企業価値を分析します。
前提としてトヨタ自動車は成長を見込める企業とは考えません。
少し保守的に見積もって、トヨタ自動車が今後生み出すフリーキャッシュフローが、毎年1%ずつ減少していく場合を考えます。
年 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 |
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予測FCF | 1兆1407億9300万 | 1兆1293億8500万 | 1兆1180億9100万 | 1兆1069億1000万 | 1兆958億4100万 |
現在価値 | 1兆723億4542万 | 9979億2458万6000 | 9286億6849万5144 | 8642億1883万1314 | 8042億4211万7811 |
割引率 | 0.06 | ||||
永久成長率 | -0.01 | ||||
継続価値 | 15兆4983億2271万4285 | ||||
企業価値 | 20兆1657億2216万4554 |
割引率を6%として見積もったところ、企業価値は20兆円ということになりました。現在の時価総額が20.28兆円なのでドンピシャということになります。