昨日に続き、今日は2017年2月の米国IPO企業のまとめをやりたいと思います。
前回の記事はこちら。
まずは全体の概要をリストアップしてみましょう。
社名 | 社員数 | ジャンル |
INVITATION HOMES INC. | 907 | 住宅リース |
LAUREATE EDUCATION, INC. | 67800 | 教育 |
KIMBELL ROYALTY PARTNERS, LP | 0 | 資源買収 |
RAMACO RESOURCES, INC. | 46 | 資源掘削 |
SACHEM CAPITAL CORP. | 2 | 不動産投資 |
FOUNDATION BUILDING MATERIALS, INC. | 3401 | 建設材料 |
CLIPPER REALTY INC. | 180 | 不動産 |
7社のうち、投資系の会社は2社で、どちらも社員数がかなり少ないことがわかります。
他の5社は、かなり事業会社寄りですね。まあアメリカで上場する会社はほとんどが買収を駆使しているイメージですが。
さて、それでは各企業の事業内容や業績についてみていきます。
インビテーション・ホームズは住宅のリース会社。
国内で5万もの住宅をリースしており、次のような点を強みとしています。
・トップレベルの不動産管理
・快適な地域で豊富な住宅の選択肢を用意
・全ての住宅が最近リノベーションされている
・「ProCare Proactive」メンテナンス・プログラム
・24時間体制の緊急対応システム
・ペットOK
・オンラインで簡単に決済
・パーソナライズされたハンズオンの住宅紹介
売上高は8.36億ドル、営業利益1.14億ドルとなっています。
時価総額65.7億ドルというのは今回の7社では最も大きいですね。
ローリアット・エデュケーションは教育関連企業です。
ローリアット国際大学を25カ国で70のキャンパスとオンラインによって展開。
世界で100万人を超える学生に学士・修士の教育プログラムを提供しています。
業績をみると、売上高42億ドル、営業利益3.8億ドルということで、1社目のインビテーション・ホームズよりも業績は良い気もします。しかし、時価総額は同社の半分以下になっています。
キンベル・ロイヤルティ・パートナーズはロイヤルティ(財産権)の投資企業。
主に、石油やガスに関するロイヤルティを買い取っていくという事業を行なっています。
売上は3606万ドル、営業損失が5768万ドルという業績です。
ラマコ・リソーシズは資源掘削企業です。
高品質で低コストな「Metallurgical Coal(炭鉱から採掘される石炭のうち、製鉄の原料となるコークス用の石炭)」を掘削しているそうです。
売上は522万ドル、営業損失が753万ドル。
サチェム・キャピタルはコネチカットに本社をおく不動産ローン会社です。
不動産に投資したい人が、サチェム・キャピタルから資金を借りることができます。
3年以内という短期のローンを提供しているとのこと。
ファウンデーション・ビルディング・マテリアルズは建設材料を販売する会社。
聖書から名前を思いついて2011年に創業。こういうリアルビジネスでも短期間で上場できるものなんですね。
売上高は13.9億ドル、純損失が2837万ドルという水準です。
売上成長率は69%とかなりのものです。
クリッパー・リアルティはニューヨークの都市部で集合住宅を所有し、管理する会社です。
最初のポートフォリオはマンハッタンとブルックリンにあり、そういえば前職の社長が住んでたのが上の写真にあるトライベッカのアパートでした。
トライベッカはテイラー・スウィフトやロバート・デニーロも住んでいるというマンハッタンの最高級地域の一つです。
2016年の業績は、売上高9300万ドル、営業利益2579万ドル、純損失が1233万ドルという水準です。
最終赤字ではあるものの、営業利益率は27.7%と高いですね。