アリババグループの業績推移と資産内訳

アリババは1999年に設立された、中国のすごい企業。2014年にニューヨーク証券取引所に上場。

企業ミッションは「ありとあらゆるビジネスを行いやすくすること」とし、ビジョンを「商取引における未来のインフラを作ること」「自分たちの顧客がアリババで出会い、働き、生活すること」「最低でも102年続く会社にすること」だとしている。なぜ102年かというと、1999年に始まったから2100年までは続けたいよね、ということらしい。

6つの提供価値は「Customer First」「Teamwork」「Embrace Change」「Integrity」「Passion」「Commitment」としている。

アリババの事業は「コマース」「クラウド・コンピューティング」「モバイル・メディア」「エンタメ」などからなる。また、「Cainiao Network」「Koubei」によりロジスティクスやローカルサービスセクターに参加するほか、中国最大級の決済サービス「Alipay」を運営する「Ant Financial Services」とも利益を共有。

グループ業績の推移

それでは、グループ全体の業績推移を見てみよう。

2015年度には1011億RMB(157億US$)の売上。日本円に換算すると1.6兆円ほどか。これは、中国のGoogleともいうべきBaiduの売上(664億RMB)よりも50%以上大きい。

売上高の内訳を見てみると、157億ドルのうち「China commerce」だけで130億ドルと全体の83%を占めている。「International commerce」も合わせると、EC事業だけで90%を超える。つまり、アリババグループの巨大な売上はほとんどがEC事業だけで生み出されているということだ。

アリババグループのバランスシートを見てみる

次に、アリババの資産と負債の内容がどうなっているかを見てみよう。これによって、「どうやって資金を調達したか」「得た資金をどういう形で保持しているのか」がわかる。

まずは「どうやって資金を調達したか」を表す負債項目を見てみよう。

全体では177億ドル、そのうち流動負債と無担保長期債(Unsecured senior notes)が80億ドルずつと多くを占めている。

あわせて資産項目も見てみよう。

流動資産が最も多く208億ドル。そのうち165億ドルが現金。その次が保有株式(Investment in equity investees)で141億ドル、のれん(Goodwill)が126億ドルと続く。二つ目の投資有価証券(45億ドル)と合わせれば、投資資産の合計は190億ドル近くに登る。

このことからわかるアリババグループの経営戦略は、中国におけるEC事業をコアとして持ちながら、あらゆる事業に積極投資することでグループ全体の拡大を狙うことだと思われる。無担保長期債が多いことも含めて、日本のソフトバンクグループに近い戦い方(安定した中核事業を原資とし、借金してでも有望な事業に投資)と言えるかもしれない。