Snap 4Q21:世にも珍しい株価乱高下。経営トップがその先に見据える未来
二転三転した先週の米国株式市場。その筆頭と言えるのが、ソーシャルアプリ「Snapchat」を運営するスナップ(Snap)だ。
Facebook親会社「メタ」の株価が急落するとともに、スナップの株価も3日に20%ほど下落。ところが4日には急騰に転じ、それまでの水準を上回った。結果として、1日で60%近くも高騰したことになる。
スナップは2017年に株式上場を果たし、急成長を続けながらも2019年まで評価が低迷。かつては売上高を上回る「大赤字」を出しており、市場参加者の多くが将来の収益性に疑問を持っていた。
2020年からは所謂「ハイパーグロース」銘柄の一つとして一躍人気者となり、短期間で株価は何倍にも膨らんだ。そして2021年末からの急落である。この三カ月ほどで、スナップの株価は最高値の半分を大きく下回った。
蓋を開けてみれば、2021年10〜12月の決算は力強い結果だった。売上高は前年比42%増の13億ドル。営業損失(GAAP)2,513万ドルとほぼトントンまで縮小し、純利益は上場以来初めて黒字になった。
かつてFacebookがそれを証明したように、SNSは巨大なリーチさえあれば、広告収益を拡大することで高利益率が実現できる。今回の記事では、若き創業者エヴァン・スピーゲルが何を考えているのか、決算発表での発言をもとに紐解く。