【2016年3月期】日本電産の業績分解

ニデック

日本電産は主にHDD用の精密小型モータなどの製造販売を行なっている。

2016年3月期の売上高は1兆1783億円、営業利益1245億円。売上原価は9083億円で、粗利率は22.9%。販管費が935億円(対売上比7.9%)、研究開発費が520億円(対売上比4.4%)で、粗利が低い割には営業利益率が10%もある。 


事業セグメントの区分は「日本電産」「タイ日本電産」「シンガポール日本電産」「日本電産(香港)」「日本電産サンキョー」「日本電産コバル」「日本電産テクノモータ」「日本電産モータ」「日本電産モーターズアンド アクチュエーターズ」「その他」の10つからなる。ほとんど子会社の区分けに等しい。


製品は「精密小型モータ(HDD用モータ、その他小型モータ)」「車載及び家電・商業・産業用」「機器装置」「電子・光学部品」「その他」の5つにわけられ、それぞれの概要は以下の通り。

その他小型モータ

ブラシレスモータ、ファンモータ、振動モータ、ブラシ付きモータ、モータ応用製品など

車載及び家電・商業・産業用

車載用モータ、自動車部品、家電・商業・産業用モータなど

機器装置

産業用ロボット、カードリーダ、検査装置、プレス機器、変減速機など

電子・光学品

スイッチ、トリマボテンショメータ、レンズユニット、カメラシャッターなど

その他

サービスなど


連結従業員数は96602名で、その内訳は次の通り。

本体の日本電産セグメントには1376名と、全体の1.4%を占めるに過ぎない(会社自体には全社などと合わせて1985名が所属)。サンキョー、コバルなどの日本の子会社や、タイ日本電産、米国・欧州などの日本電産モータと日本電産モーターズアンドアクチュエーションの割合が大きいことがわかる。

セグメント別売上高

セグメントが多過ぎてちょっとかぶってしまってるが、日本電産モータの売上が2248億円、日本電産モーターズアンドアクチュエーターズが2477億円を売り上げ、多くの割合を占めている。

製品別の売上高

製品別に売上高を見ると、1.18兆円のうち最も大きいのは「車載及び家電・商業・産業用」で、5567億円を売り上げて全体の47%を占めている。HDD用モータは2080億円(17.7%)、その他小型モータは2400億円(20%)。この3製品カテゴリはどれもモータの製造なので、モータ製造だけで8割以上を占めていることになる。

地域別の売上高

地域別に見ると一番大きいのは中国で、2934億円(24.9%)の売上。日本は2716億円(23%)、米国が1972億円(16.7%)。タイも1070億円(9%)と大きい。ドイツ、シンガポールはそれぞれ875億円(7.4%)、727億円(6%)の売上。