【米国IPO】中古車オンライン販売のCarvanaが上場

IPO

Carvanaはアリゾナ州フェニックスに本社を置くオンライン中古車販売の企業です。2013年に設立され、2017年4月にニューヨーク証券取引所に上場しました。Carvana社は中古の自動車をオンラインで直接販売したり、購入された中古車の受け渡しを自動社販売機(下図)から受け取れるユニークなサービスなどを行っています。自動車の中古車購入は従来は全国各地にある自動車ディーラーから買うのが一般的でしたが、Carvana社のウェブサイトを通じ購入する事ができます。2016年12月時点で全米の150の検査ポイントで品質、性能のチェックを受けた中古車在庫は約7,000社あるようです。

(画像: Carvana Form S-1より)


Carvana社のビジネスモデルは自動車の販売者と購入者を繋ぐマーケットプレイス形では無く自社で中古車を購入して販売しています。また車を買いたい購入者向けに融資を行う金融サービス、車登録の煩雑な書類の申請サポート、購入後のアフターケアを行うサービスもあります。 

ミクロ経済学の理論に「レモン市場」という言葉がありますが、中古車市場は昔から情報の非対称性が強く働く市場でしたが、Carvana社が直接在庫を持ち販売する事によって顧客の信頼を獲得し、オンラインでも高額である自動車の販売がスムーズに行えるようになったようです。

 "売り手は取引する財の品質をよく知っているが、買い手は財を購入するまでその財の品質を知ることはできない(情報の非対称性が存在する)。そのため、売り手は買い手の無知につけ込んで、悪質な財(レモン)を良質な財と称して販売する危険性が発生するため、買い手は良質な財を購入したがらなくなり、結果的に市場に出回る財はレモンばかりになってしまうという問題が発生する。"  (Wikipedia レモン市場)


業績

同社の売上は2013年に$4.6M(約4.6億円)でしたが2016年には$365M(約365億円)にまで成長しています。2013年から現在までに同社のウェブサイトから購入された中古車の数は累計で27,000件に登ります。


(出所: Form S-1)


業界バックグラウンド:

●Edmunds.comの調査によると米国2015年の中古車販売市場は3800万台の取引で$710B(約71兆円規模)になっており、中古車の平均購入価格は $18,552(約180万円)になているようです。

●北米には約63,000もの中古車ディーラーがありその内訳は独立系が45,000ディーラー、フランチャイズが18,000あると言われています。その中の最大手のディーラーでも1.6%のマーケットシェアしか無く、トップ100社のディーラーでも7%台とかなり断片化されたマーケットのようです。


●現在中古車の売買を考えてる人の97%が何らかのオンラインリサーチを行っており、平均9時間もオンラインで中古車の情報調査などを行っているようです。


幹事証券会社: 

Wells Fargo Securities (リードマネージャー)
BofA Merrill Lynch (リードマネージャー)
Citigroup (リードマネージャー)
Deutsche Bank Securities
Robert W. Baird & Co. Incorporated
William Blair
 BMO Capital Markets
 JMP Securities