おはようございます。 年末特集の二発目では「SaaS大手」の一年を振り返ります。
無料版ではSalesforceとZoom、有料版ではAdobeとDocuSign、Shopifyの三社を加えました。Shopifyは「ザ・SaaS企業」ではありませんが、2020年を代表する企業なのは確か。
最近、テック領域でも「継続顧客を重視することで長期的な競争優位を築き上げる」プレイヤーが増えてきているように思います。その中でも代表的と言えるのが、今回あげる面々です。
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Salesforceが発表した8〜10月期決算は、最終損益が10.8億ドルの黒字だった。
そのうち11億ドルは投資先の上場による投資リターンである。Salesforceの投資先ではSnowflakeが9月に上場し、株価が1日にして倍増した。
Salesforceの業績は以下の通り。
CEOのマーク・ベニオフは「大規模なエンタープライズ向けのソフトウェア企業で、これほどのペースで成長しているものは他にない」とアピール。
今後注目されるのが、Slackの買収である。買収総額は277億ドルになる見込み。来期予想には、Slackの売上として約6億ドルが算入されている。
SaaSの代表的企業として、Salesforceには安定収益が潤沢にある。一方、オーガニックな急成長を続けるのは年々難しくなるはずだ。売上の先行指標となるRPOは前年比17%増と、やや鈍化傾向である。
Salesforceが巨大化するにつれ、業界トップのMicrosoftとかち合う側面も増えてくる。Slackとの連携が戦いにどんな影響を与えるか、今後の動向に注目したい。
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国内トップの家具メーカーであり、販売企業のニトリ。およそ1兆円ある日本の家具市場で、5,000億円を超える国内売上をあげる圧倒的プレイヤーだ。
絶対的な地位を築き上げた今でも、ニトリは国内での店舗数を増やしている。2020年は巣篭もりもプラスに働き、通販売上も前年比1.6倍の527億円に拡大した。
そんなニトリが今年11月、島忠へのTOB(株式公開買付)を発表。10月に発表されたDCMホールディングスによるTOBを横取りする形となった。
「製造物流小売企業」として独自のビジネスモデルを築き上げたニトリが、なぜ今になって島忠を買収するのだろうか?
その疑問は、市場環境やこれまでの動きを紐解くことで立体的に解消できる。 昨日の記事で紹介したので、是非チェックしていただきたい。
Web動画会議サービスを展開するZoomの8〜10月期決算は、最終損益が1.98億ドルだった。前年の220万ドルから急増している。
中小向けが牽引
Zoomの成長を見る上で象徴的なのが、大口顧客よりも中小のユーザーが爆発的な成長を牽引しているという事実だ。
今期の売上予想は25.75億ドルから25.8億ドルに引き上げられた。前回予想では3Qの売上上限6.9億ドル、年間23.9億ドルだった。
もっとも、市場からの期待はすでに過熱していたようだ。時間外取引では現在4.7%の下落。時価総額は現在1,360億ドル。年間売上予想の53年分である。
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