駅や空港に置かれたAED(自動体外式除細動器)を、服のように着て生活する——そんな医療機器が米国にあります。心臓突然死のリスクが高い患者向けの「着る除細動器(WCD)」で、必要と診断された患者のうち実際に着けているのは7人に1人だけ。この空白を追い風に、新興メーカーのKestra Medical Technologiesは2026年5〜7月期の売上高を前年比60%伸ばしました。 それでも同社はまだ赤字です。荒野を1人で走っていた患者を州境を越えて救った一晩の出来事と、赤字のまま強気でいられる経営の計算を、決算説明会の発言からたどります。 7人中6人が命綱を着けていない 命に関わるリスクを診断されたのに、命綱を着けていない人が7人中6人——ブライアン・ウェブスターCEOが強調したのは、製品の優劣ではなく市場の手つかず感そのものです。WCDが必要と診断されながら装着に至らなかった患者は、2025年時点で7人中6人にのぼりました。それでも市場は縮むどころか、2026年7月までの1年間に金額ベースで約14%拡大しています。「使われていない」ことこそが、最大の伸びしろになっています。
送信できませんでした。もう一度お試しください
返信が必要なときはお問い合わせから
ご意見・ご要望ありがとうございます。今後のサービス改善の参考にさせていただきます。