我が国では、経営者の高齢化に伴う中小企業の「後継者問題」が深刻化しており、事業の持続可能性を確保する上でM&A仲介サービスの重要性が一層高まっています。 そんなM&A仲介サービス市場では、AIを活用したマッチングの効率化やオンラインプラットフォームによる情報提供の迅速化など、「M&A Tech」の進展が業界のサービス形態に変革をもたらしつつあります。 一方で、M&A市場は景気動向や金融環境に大きく左右され、案件の成否やタイミングには依然として不確実性が伴います。加えて、高度な専門知識と交渉能力を持つ人材の確保・育成は、サービスの質を維持し、競争優位性を確立するための継続的な課題です。 本稿では、そうしたM&A仲介業界の動向を踏まえ、各プレイヤーの取り組みと直面するリスクについて考察します。
昨年6月に上場したM&A総合研究所(以下、M&A総研)の成長の勢いがすさまじい。 設立3年8か月でのスピード上場。この半年余りで、すでに株価は上場時の約4倍になった。M&A仲介の分野で同業他社をあっという間に抜き去り、時価総額では業界2位のポジションに躍り出たわけである。 Strainer 直近決算である2023年10-12月期(1Q)決算では、売上高21.2億円(前年比110.3%増)、営業利益13.9億円(前年比96.6%増)という急成長ぶりだ。その成長の果実は、社員にも大いに還元されており、譲渡企業を担当するM&Aアドバイザーの平均年収は2,815万円(3年目以降)とけた違いの高さである。
10月28日にM&A大手4 社決算が出揃った。最大手の日本M&AセンターHDの2022年4-9月期決算、M&Aキャピタルパートナーズ、ストライク、M&A総合研究所の通期決算である。 日本M&AセンターHDは2021年12月に発覚した社内不正の影響で株価がほぼ半減。2Q売上高も200.1億円と、前年比14.2%減となった。営業活動にも影響がみられるようだ。 追いかけるM&Aキャピタルパートナーズとストライク、M&A総研がどのような攻勢をかけたのかがうかがえる。 各社の数字から傾向を分析しよう。
M&A仲介業務を手がけるM&A総合研究所(東京都渋谷区)が24日、東証グロース市場への新規上場を承認された。上場日は6月28日を予定している。 創業者・代表取締役の佐上峻作氏は1991年生まれ。サイバーエージェント系のアドテク企業「マイクロアド」に入社後、メディア事業を運営する会社を起業。ベクトルへの売却をへて、2018年10月にM&A総合研究所を設立した。