自動車からインフラまで、現代社会に不可欠な基幹素材、鉄。 しかし、その製造プロセスは地球環境への影響が大きく、鉄鋼業界は今、カーボンニュートラルという極めて困難な課題と、グローバルな競争激化という二つの大きな岐路に立っています。 この大きな変革の波に対応するため、日本の主要鉄鋼メーカーは、各社が培った技術力を基に、事業構造の転換を進めています。従来の生産量中心の考え方に加え、高機能な製品開発やソリューション提供といった付加価値の追求に注力する動きが見られます。 本記事では、そうした日本の鉄鋼業界をリードする企業たちの、事業戦略や具体的な取り組みを紹介していきます。
JFEホールディングスが9月5日、新株発行および自社株の処分により約1,250億円を調達することを発表した。加えて転換社債の発行も行い、約900億円を集める計画だ。 JFE HDは粗鋼の生産で国内二位を誇る「鉄」の代表企業。近ごろ放映されている、お笑いコンビ「サンドイッチマン」を擁したテレビCMを目にした方も多いのではなかろうか。 ちなみに、国内一位は「日本製鉄」。JFE HDだけでも日本全体の粗鋼生産量の約三割を占めており、文字通り「産業の骨格」を形作っている。 CMでは「サス鉄ナブル」といったキーワードにとどまり、何をどうしようとしているかは不明瞭だ。そんな同社が重要なテーマとして掲げるのが「グリーントランスフォーメーション」(GX)である。