Booking Holdings Inc. 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 683億6608万2025 ドル
銘柄コード BKNG(NASDAQ)

プライスライングループは米国コネチカット州ノーウォークに本社をおくインターネット企業。1997年にジェイ・スコット・ウォーカーらによりプライスラインドットコムとして設立。1998年にはユーザーが航空券の値段を決める「逆オークションモデル」をビジネスモデル特許として成立。現在は宿泊施設の予約サービス「ブッキングドットコム」や旅行メタ検索エンジン「カヤック」、飲食店予約「オープンテーブル」などを展開。

沿革・企業概要

Booking Holdingsは、米国コネチカット州ノーウォークに本社を置く、オンライン旅行プラットフォームのグローバル企業である。1997年に設立され、「誰もが世界を簡単に体験できるようにする」ことをミッションとして、旅行予約を希望する消費者と世界中の旅行サービス提供者を結びつけている。ユーザーは、Booking Holdingsの複数のブランドを通じて、宿泊施設の予約、レンタカーの予約や空港タクシーの手配、ディナーの予約、フライト、ツアーパッケージ、アクティビティの予約などを行うことができる。

主要ブランド・サービス

Booking Holdingsは複数のブランドを運営する戦略を採用している。これにより、異なる消費者に異なる方法でサービスを提供すること、異なるマーケティング戦略や事業戦略を追求すること、実験やイノベーションを奨励すること、異なる市場に焦点を当てることなどが可能になると考えている。

サービスは、以下の6つの主要な消費者向けブランドを通じて提供されている。

『Booking.com』

『Booking.com』は、オランダに本社を置くオンライン宿泊施設予約の世界的ブランドである。世界230以上の国と地域に、ホテル、モーテル、リゾート、一軒家やアパートなどの約258万の宿泊施設の宿泊予約サービスを提供している(2019年12月31日時点)。また、世界200以上の都市で、目的地内のツアーやアクティビティ、フライト、レンタカー、レストランの予約サービスも提供する。

『Rentalcars.com』

『Rentalcars.com』は、Booking.comの一部として運営されている、オンラインレンタカー予約サービスである。ユーザーは世界中の6万以上の場所でレンタカーを予約することができ、40以上の言語でカスタマーサポートを受けられる。また、世界中の850以上の空港で、タクシーとリムジンの事前予約サービスも提供している。

『KAYAK』

『KAYAK』は、コネチカット州スタンフォードに本社を置く、オンライン価格比較サービス(「メタ検索」)を提供する会社である。何百もの旅行サイトから、航空券や宿泊施設、レンタカーの予約を含む旅行の旅程や価格を一度に比較できるサービスを、60カ国以上で提供している。

『Priceline』

『Priceline』は、コネチカット州ノーウォークに本社を置く、割引旅行予約サービス会社である。主に北米でオンライン旅行予約サービスを提供しており、ホテル、レンタカー、航空券の予約だけでなく、バケーションパッケージやクルーズも提供している。

『Agoda』

『Agoda』は、シンガポールに本社を置く、アジア太平洋地域の消費者を対象としたオンライン宿泊予約サービスである。タイ・バンコクやその他の地域にも事業を展開しており、航空券や交通機関の予約サービスやアクティビティも提供している。

『OpenTable』

『OpenTable』は、カリフォルニア州サンフランシスコで事業を展開する、オンラインレストラン予約のブランドである。消費者向けのレストラン予約サービスと、レストラン向けの予約管理サービスを提供している。現在は主に米国で事業を展開しているが、国際的なサービスの拡大に向けて投資を続けている。

各ブランドは歴史的に独立して運営されており、その多くは特定のサービスや地域に焦点を当てていたが、ユーザーに最高かつ最も包括的なサービスを提供するために、ブランド間の連携、協力、相互依存性を高めている。ブランド間でリソースや技術革新を共有し、新サービスを共同開発し、主要市場での活動を調整することで、規模のメリットを最大化することを目論んでいる。

ビジネスモデル

Booking Holdingsは、消費者が旅行サービスをオンライン予約できるようにすることで、実質的にすべての収益を得ている。2019年12月31日に終了した会計年度において、Booking.comの宿泊予約サービスによる収益は、Booking Holdingsの連結収益の約90%を占めていた。

代理店収入(Agencyモデル)

代理店収入は、Booking Holdingsが仲介しない旅行関連の旅行予約手数料から得られる。Booking Holdingsは、旅行が完了した後に、旅行サービス提供者に手数料を請求する。

加盟店収入(Merchantモデル)

加盟店収入は、旅行関連の取引から得られるもので、Booking Holdingsが提供したサービスに対する旅行者からの支払いを予約時に行う。旅行予約手数料、クレジットカード処理リベート、顧客処理手数料、および旅行関連保険収入などが含まれている。ほとんどすべての加盟店収入は、旅行者が宿泊施設の予約やレンタカーの予約を行う取引から得ている。

その他収益

広告およびその他の収益は、KAYAKの、オンライン旅行会社(OTC)や旅行サービスプロバイダーへの紹介や広告掲載のために得た収益と、OpenTableのレストラン予約サービスやレストラン管理サービスのサブスクリプション料の収益から構成される。

成長戦略

Booking Holdingsは、ユーザーに最高の消費者体験を提供することが、将来の成功に不可欠であると考えている。そのために、オンラインユーザー体験の向上、サービス加盟事業者や支払いオプションの拡大、有益なコンテンツの充実に重点を置いている。

「コネクテッド・トリップ」

Booking Holdingsでは、「コネクテッド・トリップ」と呼ばれる複数の旅行要素をより統合的に提供していくことを、長期的な戦略として目指している。これは、技術革新とAIなどの新技術の活用により、発見、計画、予約、旅行サービス事業者間の旅程調整、自動スケジュール変更・予約など、旅行体験のあらゆる側面を簡素化し向上させるものである。

例えばフライトが遅延した場合、「コネクテッド・トリップ」は旅行者に注意を促すだけでなく、ホテルへの到着が遅れた場合の自動手配、ディナーの予約変更と他の宿泊者への通知、空港送迎のリスケジュール、遅い時間の乗り継ぎ便の検索などを行うことができる。

パートナーシップ

世界中の旅行会社やレストランは、Booking Holdingsのサービスに参加することで、効率的かつ費用対効果の高い方法で流通チャネル、需要、在庫の利用率を高めることができると考えている。

Booking Holdingsは、中国のDidiや東南アジアのGrabなどの大手配車サービスと戦略的な提携を結んでおり、一方の会社のユーザーは他方の会社のサービスを利用できるようになっている。例えば、東南アジアを旅行するBooking.comのユーザーは、Booking.comアプリを通じて、Grabが手配した配車を予約することができる。