ヨシックス 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 254億5500万 円
銘柄コード 3221(市場第一部(内国株))

株式会社ヨシックスは愛知県名古屋市に本社をおく企業。1985年、株式会社テンガロンキッドとして設立。1998年“お好み焼き・鉄板焼き居酒屋”「や台や押切町」を名古屋市西区にオープン。2014年ジャスダックに上場、翌年東証二部に市場変更。2016年には東証一部に指定。「全品280円居酒屋 ニパチ」「本格職人握り寿司居酒屋 や台ずし」「お好み焼き鉄板焼 ここはや台や」「鮮魚刺身と鶏黒炭火焼 せんと」「大阪の味は串カツ これや」など、全国200店舗以上を展開。


事業内容とビジネスモデル

企業概要

ヨシックスは居酒屋チェーンの直営による経営、フランチャイズによる店舗展開を行う飲食事業及び建築店舗・設計デザイン事業部(以下、建築事業部という)による飲食店建築を中心とした建装事業が主な事業である。

「赤ちゃんからおじいちゃんおばあちゃんまで楽しくすごせる心・食・居を演出する」という企業理念のもと「元気を持って帰ってもらう店なんやで」を追求した店舗作りを目指している。その上で「“あたりまえや”を当り前に」実行できる店舗にするためこれを社是として掲げ、元気な声出し、清潔感、笑顔の接客を当り前に行うことを徹底している。

事業・サービス

ヨシックスは全ての業態においてオープンキッチンにて料理を提供しており、独自のレシピのもと、味覚的にも視覚的にも聴覚的にも楽しめる店舗作りをしている。また出店地域として東は千葉県から西は鹿児島県まで幅広い地域に出店している。戦略として駅前1等地を目指して出店するのではなく、1等地の周辺地域に多数存在する1.5等地及び2等地と言われる駅前に出店し、固定費を抑制するとともに、より地元密着を意識した店舗運営をしている。

建装事業

ヨシックスの有している建装事業は、ヨシックス代表取締役会長兼CEO吉岡昌成が創業した会社である株式会社ヨシオカ建装を2007年3月に吸収合併したことにより、1事業部として存続させたものである。店舗の設計及び施工管理を得意としており、その中でも飲食店建築を中心に事業展開している。当該建築事業部を最大限に活用することで、イニシャルコストを抑制した新規出店・業態転換を可能にしている。そのため投資回収完了の早期実現を可能にするとともに、出店及び撤退の意思決定を迅速に判断することで機動的な店舗展開を可能にしている。各業態の詳細は下記の通りである。

『や台や』

『や台や』はお好み焼き・鉄板焼き居酒屋であり、昔懐かしい屋台の雰囲気を活かした、元気で清潔感溢れる親近感のある居酒屋風お好み焼き・鉄板焼きのお店である。お好み焼き・鉄板焼きを中心に、それ以外に黒板メニューとして和洋中の店長のオリジナルメニューを提供している。

『や台ずし』

『や台ずし』は本格職人にぎりずし居酒屋であり、「気軽に足を運んで頂き、何個か摘まんで家路について頂く」をコンセプトとしている。その気軽さを演出するとともに、江戸時代から伝わる“にぎりずし”の原点を楽しんで頂くために、ネタはどれも厳選された素材で活きの良さを保ちながら提供している。

『ニパチ』

『ニパチ』は均一低価格居酒屋であり、昔懐かしい雰囲気を残しつつ、ドリンクもフードも全品均一価格の280 円(税抜)で提供している。“わかり易い値段設定”で安くておいしい商品と「タッチパネルシステム」での商品注文により楽しさを演出する空間を提供している。

『これや』

『これや』は串カツ居酒屋であり、大阪の庶民の味である串カツを1本100円(税抜)から楽しめる。豊富な種類の串カツを取り揃えるとともに、鉄板料理も充実している。

『せんと』

『せんと』は鮮魚刺身と鶏黒炭焼の個室居酒屋 であり、居酒屋の原点とも言うべき、おいしい刺身と鶏料理を提供する居酒屋である。地産地消を目指した料理を提供している。

新店、退店及び業態転換の状況として、市場規模の縮小傾向が続くなか、競合他社が多数存在する外食業界において、「ニパチ業態」の積極的な新規出店及び業態転換により低価格帯の顧客需要を取込んでいる。また近年では「すし業態」の積極的な展開で出店数を伸長させている。なお、業績不振店は随時業態転換及び退店を検討・実施している。

経営方針

ヨシックスは、「赤ちゃんからおじいちゃんおばあちゃんまで、楽しくすごせる心・食・居を演出する」を企業理念としている。当該企業理念の「心・食・居」を通じて広く社会に貢献すべく取組み、それを実現することを目指している。 ヨシックスは「心・食・居」について以下のように定義している。

1「心」:すべての人にとって「心温まる」存在感を持つ企業
2「食」:食を通じて「元気」をお持ち帰り頂ける企業
3「居」:ニーズに適した「居心地」の良さを提供、創造できる企業

たくさんの元気と出会える店舗空間づくりをし、たくさんの元気を集めて元気な雰囲気をつくることで明日への活力源として貰い、そういった中にちょっとした感動を共有できるような店舗づくりをしていく方針である。

経営戦略等

外食産業を取り巻く環境の変化の中においても、中長期的に持続的な成長を継続していくため、積極的な出店による企業規模の拡大及び収益基盤の強化によるフリー・キャッシュ・フローの増大を掲げている。そのために、スクラップ&ビルドによる直営店舗の純増、品質・サービス面の向上、積極的な人材採用と教育、建装事業の強化に取り組んでいる。

経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

飲食事業の各業態及び建装事業の生産性を高め、収益及び利益の増大に努めている。特に新規出店に要するイニシャルコストの抑制を図り、いかに早く回収するかに注力して常にキャッシュ・フローを意識した経営を行い、フリー・キャッシュ・フローの増大を目指した経営を実施していく方針である。また、店舗を運営する上で、負担となる固定費を徹底的に抑えることに努め、各店舗が確実に利益を生む体制の構築に努めていき、中期的には売上高経常利益率が、恒常的に10.0%超となるように尽力していく。

優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

新型コロナウイルス感染拡大に伴い政府・自治体からの自粛要請により店舗の営業時間の短縮や休業を余儀なくされるなど厳しい経営環境が続いており、また、個人消費低迷及び来客数の減少が想定される。具体的に、経営方針及び経営戦略を実行していくうえで、ヨシックスが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下の7つとなっている。

第1に、人材採用・育成である。ヨシックスは店舗作りの戦略として、地域や立地における特性や顧客ニーズに柔軟に対応するため、それぞれの地域で採用した従業員を全面に立て店舗運営を行っている。提供するサービスの水準は各店舗の人材に影響を受けるので、優秀な人材の確保、育成の徹底を最重要課題として取り組んでいく方針である。

第2に、 新規出店計画の徹底である。新規出店計画を着実に実行に移せるよう、継続的に新規物件に関する情報収集を徹底し、物件情報の収集体制を強化することを課題として取り組んでいく方針である。

第3に、新規出店地域の開拓である。ヨシックスは太平洋ベルト地帯を中心に展開しているが、特に経済規模の大きい関東地域への出店を拡大すべく、茨城県・群馬県・栃木県等の関東北部も出店候補地として見込んでいる。今後はこういった未開拓の地域に出店し、新たな事業部の基盤をつくることが重要であると考えており、情報の収集、出店体制の強化を課題として取り組んでいく方針である。

第4に、新業態の開発である。今後もヨシックスの継続的な成長を見込むには、新たな収益の柱となるべく新業態を開発し成長させることが非常に重要であると考えている。情報収集の徹底を図ることで、新業態の開発に注力していく方針である。

第5に、本部機能の強化である。新規出店による店舗の増加及び業態の多様化が進み、企業規模が拡大する中、本部機能の強化・充実を図ることに取り組んでいく方針である。

第6に、コンプライアンス経営の推進・徹底である。社会貢献に資する企業の一員として、企業としての信頼性を高めるために、内部統制システムの構築・運用・強化に努め、役職員への法令遵守体制の周知徹底に取り組んでいく方針である。

第7に、食の安心安全の徹底追求である。食材の品質管理はもとより、店舗における調理場自体の清潔感及び衛生管理を徹底することで、顧客に安心して飲食して頂くことに努めていく方針である。