アダストリア 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 958億9200万 円
銘柄コード 2685(市場第一部(内国株))

株式会社アダストリアは、東京丸の内に本社をおく企業。1953年に茨城県水戸市にて『株式会社福田屋洋服店』設立、紳士服小売業を開始。1982年、ジーンズカジュアルショップ「ポイント」を開業し、チェーン化を図る。1992年には「ローリーズファーム」を展開開始し、レディースカジュアルウェア小売業に進出。2004年東証一部に上場。「GLOBAL WORK」「LEPSIM」「BABYLONE」など多彩なブランドを展開。


事業内容とビジネスモデル

沿革・会社概要

株式会社アダストリアは、茨城県水戸市に本社をおくSPAブランドを展開する企業。1953年に茨城県水戸市にて株式会社福田屋洋服店として設立、紳士服小売業を開始。1973年にメンズカジュアルウェア小売業に進出。2002年に東証二部、2004年東証一部に上場。2007年に自社サイトでEコマース事業開始。現在は「GLOBAL WORK」「LEPSIM」「BABYLONE」など多彩なブランドを展開。東京本部は東京都渋谷区。

事業内容

アダストリアグループは、アダストリアおよび連結子会社13社の計14社で構成。アパレルを中心とした商品販売事業のほか、物流事業を主要な事業として展開している。

商品販売事業

国内における商品販売は、アダストリア及び株式会社BUZZWIT及び株式会社エレメントルールが行っている。アダストリアはカジュアルブランドとライフスタイル提案型ブランドを全国に展開している。カジュアルブランドは「グローバルワーク」、「ローリーズファーム」、「レプシィム」、「ジーナシス」、「レイジブルー」など。ライフスタイル提案型ブランドは「ニコアンド」、「スタディオクリッブ」、「ベイフロー」など。BUZZWITは、「アプレジュール」などのEC専業プランドを展開。エレメントルールは、「バピロン」及び「バンヤードストーム」などの洗練された大人に向けたファッションブランドを展開。

アジアにおける商品販売は、Adastria Asia Co.,Ltd.(アダストリアアジア)を中心として行っている。「グローバルワーク」、「ローリーズファーム」、「ニコアンド」などのブランドを展開。米国における商品販売は、Velvet,LLC(ベルベット)が行っている。「Velvet by Graham and Spencer」を展開。アダストリアグループの店舗数は、国内が1,315店舗、海外が77店舗の、合計1,392店舗。またアダストリアは、アジア各地に生産拠点を構え、オリジナルの素材開発から、パターンや商品企画、生産管理を行っている。

物流事業

物流事業(商品の入荷、検収、保管及び出荷)は、株式会社アダストリア・ロジスティクスが行っている。アダストリア、BUZZWIT及びエレメントルールは、取扱商品における物流業務をアダストリア・ロジスティクスに委託。多店舗展開するうえで効率的に商品仕入を行うため、セントラルバイイング方式により入荷した商品の検品及び保管とタイムリーな商品出荷を行う。

経営方針

アダストリアグループは、「なくてはならぬ人となれなくてはならぬ企業であれ」を企業理念に掲げている。「Play fashion!」のミッションの下、提案するファッションを通じて、人々の心を豊かに、幸せにすることを使命とする。いつの時代も変わらず、持続可能な成長を目指し、顧客1人1人の毎日を今よりもっと楽しくする選択肢を提供することで、事業を通じた社会業界の課題解決への貢献を果たす。

経営戦略、経営環境、及び対処すべき課題

アダストリアグループを取り巻く環境は、社会の変化による顧客のライフスタイルの多様化、テクノロジーの進化による産業構造の変化、少子高齢化による国内アバレル市場の縮小など、めまぐるしく変化。新たな時代の中で継続的に成長するためには、「グローバル」「テクノロジー」「サステナビリティ」に対応する事業構造が必要。アダストリアグループは未来に向けたビジョンとして 、「一人ひとりの毎日に「もっと楽しい」選択肢を」を掲げ、柔軟性とスピード感を持って成長戦略を実行する方針。

ライフスタイルや価値観の変化に対応したマルチブランド戦略の変革

医療や科学技術の発展、食生活の変化などによって、人々が健康的に暮らす期間が長くなることで、若い世代からシニア世代までのライフスタイルが多様化。将来起こりうる市場の変化を想定してマルチブランド戦略を変革していくことが求められる。

デジタル時代に対応したビジネス構造への進化

テクノロジーの進化とともにモバイルやloTが発達した社会では、デジタルと現実を融合させた新たな顧客体験や従来の領域にとらわれないサービスを提供していくことが求められる。リアル店舗とEB双方をつなぐオムニチャネル化など顧客接点を拡大し、顧客の利便性を向上するサービスの創出を進め、デジタル時代に対応したビジネス構造へと進化する。

海外事業の収益力改善と成長ステージへの移行

国内アバレル市場のゆるやかな縮小が続く現在、成長市場であるアジア、米国市場での事業拡大が不可欠。今後成長が期待されるアジア市場を優先に地域別の成長戦略を策定し、海外事業の収益力改善と成長ステージへの移行を目指す。

経営指標

アダストリアグループは、営業利益やキャッシュ・フロー創出力を示すEBITDA等の利益に関する指標、及びROE等の効率に関する指標を重視。新型コロナウイルス感染拡大の影響を踏まえ、現在は数値目標を設定していないが、世界経済が安定した時点で中長期の数値目標を設定する方針。

サステナブル経営へのチャレンジ

情報化社会が進展することであらゆることがボーダーレス化し、顧客の行動や価値観が大きく変化。情報があふれる社会では、より透明性が高く、サステナブルな経営を行っている企業に支持が集まっていく。ファッション業界では特に、衣料品廃棄の問題や生産過程での人権問題の課題に注目が集まっている。衣料品廃棄の問題は、生産及び在庫コントロール、廃棄方法の見直しが必要。生産過程での人権問題は、工場のある地域や労働組合との連携が必要。アダストリアは「環境を守る」「人を輝かせる」「地域と成長する」の3つの重点テーマを掲げている。

環境を守る

アダストリアは、事業が環境に与える影響を、商品のライフサイクルを通じて捉えることが重要であると考えている。顧客の実需に合わせた商品を「適時・適価・適量」で提供していくための仕組みを構築し、生産量の適性化を図るとともに、在庫廃棄の圧縮に取り組んでいる。また、環境負荷の低い素材や原材料の活用、マイバッグの利用を推進する「REBAG PROJECT」、衣料品回収や廃棄在庫の焼却処分の削減に取り組んでいる。

人を輝かせる

継続的に企業が成長していくためには、顧客は勿論、従業員も含めた人々が心身ともに健康で豊かであるとことが前提。アダストリアグループでは、嗜好や格差、障がい、国籍、文化、宗教等の壁を越えて、自分らしくファッションを楽しむことができる社会の実現を目指す。日々商品や接客の充実に取り組んでいるほか、障がいを持つ人々やLGBTQs等についての理解促進などの取り組みを行っている。また、全ての従業員が働きがいを高められるように、社内制度の拡充やダイバーシティの推進、人材育成を積極的に行っている。特に女性従業員が多いことを踏まえ、社内講演会やサポート制度などを通じて部長職相当である上級管理職の女性比率を高める活動や障がい者雇用の推進を行っている。

地域と成長する

アダストリアグループではCSR活動方針として、「広いバリューチェーンにおいて、地域社会と共生し、ともに新しい価値を創ります。」を定めている。よって環境や人権に配慮したCSR調達を実施し、取引先の協力のもと工場モニタリングを進めている。また、茨城ロボッツへの協賛や水戸芸術館への寄付等を通じ、創業の地である水戸市の活性化に貢献するとともに、出店先地域の継続的な発展と活性化につながる活動を行う。


2020年2月期 有価証券報告書(提出日:2020年5月29日)