出前館 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 2051億6800万 円
銘柄コード 2484(JASDAQ(スタンダード・内国株))

夢の街創造委員会株式会社は、大阪市に本社をおく企業。1999年に設立、翌年デリバリー総合サイト「出前館」を開始。2003年には株式会社レオパレス21の「レオネット」にコンテンツを提供、2004年ヤフー株式会社と「Yahoo! 出前注文サービス」の業務提携などを経て2006年、大阪ヘラクレスに上場。その後もソネット・エムスリー株式会社、ASKUL、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社、任天堂などと提携し事業を拡大している。

事業内容

出前館グループは、宅配・デリバリー専門サイト「出前館」の運営を主な事業(出前館事業)とする株式会社出前館と、飲食店向けの通信販売事業を運営する子会社、株式会社薩摩恵比寿堂の2社で構成されている。

主要事業として運営している「出前館」は、飲食店の宅配サービスに特化したバーチャルショッピングモール(仮想商店街)である。利用者がパソコンやスマートフォンでサイトにアクセスし、ニーズに合った店舗・メニューを選んで注文すると、独自のシステムによって各店にオーダー情報が送信される仕組みを構築している。

また「シェアリングデリバリー」については、出前館に加盟する複数店舗で「出前館が連携したデリバリー機能」をシェアすることで、宅配機能を持たない飲食店も宅配が可能になるサービスである。

2019年8月末時点で利用者(アクティブユーザー)数は約300万人、加盟店数は19,911店となっている。収益機会は利用者の注文金額に応じた手数料、店舗ごとのサイトへの基本掲載料、加盟店から受け取る初期加盟料が主体で、その他にサイト上へのバナー広告やテキスト広告の掲載、会員向けのメール広告配信サービスも行っている。

一方の通信販売事業は、主に電話セールスを使って高級焼酎を中心としたアルコール商品、食品、サプリメントなどを全国の飲食店に通信販売している。飲食店への販売代金が主な収益機会で、購入される本数が多いほど高い割引率を適用している。購入実績は全国約27,000店に達し、年6回以上購入する得意客は約5,000店となっている(2019年8月期時点)。

経営方針

出前館グループでは、旧商号「夢の街創造委員会株式会社」に込められたそれぞれの言葉の意味を経営理念として共有し、社員の行動指針としている。

夢の街:「あったらいいな」をカタチにする「夢の卵」。


創造:「ゼロ」から創り出す。


委員会:委員会活動のように活発に!

またメインビジネスである「出前館事業」と「通信販売事業」それぞれにおいても経営方針を示している。

「出前館事業」においては、加盟店には新たな販売手法の提供を、利用者にはインターネットで出前注文ができる利便性の高いインフラをそれぞれ提供することで、顧客満足度の向上と同時に、さらなるサービスの価値向上に努めることを基本方針としている。

「通信販売事業」においては、全国の飲食店に高品質の商品を適正価格で提供するとともに、販売促進をサポートすることで売上アップや経営効率の向上に貢献し、顧客満足度を高めることを基本方針としている。

経営戦略と経営指標

出前館グループでは、2019年8月期時点で連結売上高に占める「出前館事業」の割合が80.9%、「通信販売事業」の割合が19.1%となっており、それぞれの事業領域での持続的成長に加え、相互のシナジーを生かした新たなビジネスチャンスやサービスの拡大を図り、グループとして飛躍的に発展していくことを目指している。

市場環境については、食品宅配サービスの需要は今後も堅調に推移するものとしている。(食品宅配市場規模:2018年度2兆1,399億円 / 前年度比102.8% − 矢野経済研究所調べ)

酒類市場についてはビール類の縮小や和酒のマイナス基調が続く見込みとしている。(酒類市場規模(全体):2018年度3兆5,100億円 / 前年度比98.6% − 矢野経済研究所調べ)

経営指標としては、売上高、売上総利益率、営業利益、売上高営業利益率に加え、減価償却費およびのれんの償却額を考慮しない営業利益ベースの数値(EBITDA)を重視している。また「出前館事業」においてはオーダー数・会員数・加盟店数を重視。これらの向上がサイトの提供するサービス価値の向上につながるものと考えている。

対処すべき課題

出前館グループでは、事業を引き続き伸展させ事業基盤をより確固たるものにするために、次の4つの点を特に重要であると考えている。

1つめは、「出前を日常食に」するため、ユーザー目線でビジネスモデルを変革することである。具体的には「シェアリングデリバリーのさらなる拡大」、「配送効率の向上」「提供価格に連動した手数料体系の変更」の3つに取り組んでいる。

2つめは、アクティブユーザー数の拡大である。グローバルな水準ではまだ獲得母数が少ないため、シェアリングデリバリーの拡大とアクティブユーザー数の増加を目指し、積極的な投資が必要であると考えている。

3つめは、人材の確保・育成である。そのために適切な人材の配置、評価制度や給与体系のさらなる整備・充実など、社員が最大限のパフォーマンスを発揮し、継続的にモチベーションを高められる環境づくりに取り組んでいる。

最後は、情報システム基盤、個人情報管理の強化である。そのために、システムインフラの強化をはじめ、情報管理に関する各種ルールの遵守、従業員教育の実施など、情報管理体制の強化に取り組んでいる。