日本電信電話 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 8兆5992億8900万 円
銘柄コード 9432(市場第一部(内国株))

日本電信電話株式会社は東京大手町に本社をおく企業。
1868年に官営の電信事業が決定され、翌年より東京と横浜間で電信サービスを開始。
1948年に電気通信研究所、1952年には日本電信電話公社が発足。
1985年に民営化され、日本電信電話(株)となる。
1988年にはデータ通信本部をNTTデータ通信株式会社として独立させた。
1991年にはエヌ・ティ・ティ・移動通信企画(現:NTTドコモ)を設立。

沿革・会社概要

日本電信電話(NTT)株式会社は東京大手町に本社をおく企業。1868年に官営の電信事業が決定され、翌年より東京と横浜間で電信サービスを開始した。1948年に電気通信研究所、1952年には日本電信電話公社が発足。1985年に民営化され、日本電信電話(株)となる。

1988年にはデータ通信本部をNTTデータ通信株式会社として独立させた。1991年にはエヌ・ティ・ティ・移動通信企画(現:NTTドコモ)を設立。

事業内容

日本電信電話(NTT)グループは、日本電信電話、子会社979社及び関連会社132社により構成されている。NTTは移動通信事業、地域通信事業、長距離・国際通信事業及びデータ通信事業を主な事業として展開している。各事業の売上は「固定音声関連収入」「移動音声関連収入」「IP系・パケット通信収入」「通信端末機器販売収入」「システムインテグレーション収入」その他コンテンツ配信サービスなどの営業収入で構成される。

移動通信事業

移動通信事業は、携帯電話事業及びそれに関連する事業を主な事業内容としている。連結子会社として、NTTドコモ、NTTぷらら他95社が該当する。

地域通信事業

地域通信事業は、国内電気通信事業における県内通信サービスの提供及びそれに附帯する事業を主な事業内容としている。連結子会社として、東日本電信電話株式会社、西日本電信電話株式会社他43社が該当する。

長距離・国際通信事業

長距離・国際通信事業は、国内電気通信事業における県間通信サービス、国際通信事業、ソリューション事業及びそれに関連する事業を主な事業内容としている。連結子会社として、NTT、エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ、NTT Ltd.、Dimension Data Holdings、NTTセキュリティ、NTT America、NTT EUROPE、Lux e-shelter 1、Arkadin International、NTT Global Data Centers Americas、NTT Global Networks、NETMAGIC SOLUTIONS、GYRON INTERNET、NTT Managed Services Americas Intermediate Holdings、Transatel、WhiteHat Security、Symmetry Holding、Spectrum Holdings他369社が該当する。

データ通信事業

データ通信事業は、システムインテグレーションやネットワークシステム等の事業を主な事業内容としている。連結子会社として、エヌ・ティ・ティ・データ、NTT DATA、NTT DATA Services、EVERIS PARTICIPACIONES、NTT Data International 他312社が該当する。

その他の事業

その他の事業には、日本電信電話の事業及び不動産事業、金融事業、電力事業、システム開発事業、先端技術開 発事業等が含まれている。連結子会社として、NTTアーバンソリューションズ、エヌ・ティ・ティ都市開発、NTTファシリティーズ、NTTファイナンス、NTTアノードエナジー、エヌ・ティ・ティ・コムウェア、エヌ・テ ィ・ティ・アドバンステクノロジ他126社が該当する。

売上構成

NTTグループの営業収益は各事業セグメントにおいて、固定音声関連、移動音声関連、IP系・パケット通信、通信端末機器販売、システムインテグレーション及びその他の6つのサービス分野に区分している。

固定音声関連収入

地域通信事業セグメント及び長距離・国際通信事業セグメントにおいて、加入電話、INSネット、一般専用、高速ディジタル伝送などの固定音声関連サービスを顧客に提供しており、これらの提供に従い収益を認識している。固定音声関連サービスは月次で請求している。

移動音声関連収入

移動通信事業セグメントにおいて、LTE(Xi)における音声通話サービスなどの移動音声関連サービスを顧客に提供しており、これらの提供に従い収益を認識している。移動音声関連サービスは月次で請求している。

なお、一部の料金プランでは、料金プラン毎に定額料金の範囲内で利用可能な通信分(通話)を定めており、利用可能な通信分のうち当月未使用分を自動的に繰越すサービスを提供している。

これらのサービスでは、当月に使用されず、翌月以降に使用が見込まれる分の収益を繰延べ、繰越金額が使用される時点において、収益として認識している。

また、移動音声関連サービスの利用に応じて進呈するポイントと引き換えに、顧客が商品購入時の支払いや通信料金への充当等が可能なポイントプログラムを提供している。進呈したポイントの中で将来顧客が行使することが見込まれるポイント分を履行義務として認識している。

取引価格はこれらの履行義務に対して独立販売価格の比率に基づいて配分している。ポイントプログラムの履行義務に配分された取引価格は連結財政状態計算書の「その他の流動負債」として繰延べ、ポイントの利用に従い収益を認識している。初期一括収入である新規契約事務手数料収入は、繰延べた上で月々サポートサービスの提供期間にわたって収益として認識している。

IP系・パケット通信収入

移動通信事業セグメントにおいてLTE(Xi)のパケットサービスやドコモ光などのIP系・パケット通信サービスを、地域通信事業セグメントにおいてフレッツ光(コラボ光含む)など、長距離・国際通信事業セグメントにおいてArcstar Universal One、IP-VPN、OCNなどを顧客に提供し、主な履行義務を下記のとおりに識別して、収益を認識している。

移動通信事業セグメント:
NTTグループは、IP系・パケット通信サービスの提供に従い、収益として認識している。なお、一部の料金プランでは、料金プラン毎に定額料金の範囲内で利用可能な通信分(データ通信)を定めており、利用可能な通信分のうち当月未使用分を自動的に繰越すサービスを提供している。これらのサービスでは、当月に使用されず、翌月以降に使用が見込まれる分の収益を繰延べ、繰越金額が使用される時点において、収益として認識している。

地域通信事業セグメント:
コラボ光事業者に支払った新規販売奨励金は、連結財政状態計算書の「その他の非流動資産」として繰延べ、支払時より3年間にわたって、収益から控除している。また、将来1年毎の契約更新時に継続利用販売奨励金として支払われる金額は、変動対価として過去の実績等に基づき見積もり、当初の契約時または直近の契約更新時から1年間にわたって収益から控除している。

地域通信事業セグメント及び長距離・国際通信事業セグメント:
NTTグループは、IP系・パケット通信サービスの提供に従い収益を認識している。IP系・パケット通信サービスは一般消費者向けの場合、月次で請求しており、法人事業者向けの場合、契約により合意された時点で請求している。工事料収入・契約事務手数料収入などの初期一括収入は繰延べ、最終顧客とのフレッツ光及び光コラボレーションモデルの見積平均契約期間にわたって収益として認識している。

移動通信事業セグメント、地域通信事業セグメント及び長距離・国際通信事業セグメント:
IP系・パケット通信サービスの利用に応じて進呈するポイントと引き換えに、顧客が商品購入時の支払いや通信料金への充当等が可能なポイントプログラムを提供している。付与したポイントの中で将来顧客が行使することが見込まれるポイント分を履行義務として認識している。取引価格はこれらの履行義務に対して独立販売価格の比率に基づいて配分している。ポイントプログラムの履行義務に配分された取引価格は連結財政状態計算書の「その他の流動負債」として繰延べ、ポイントの利用に従い収益を認識している。

通信端末機器販売収入

移動通信事業セグメントにおいて、通信端末機器を販売代理店等へ販売している。NTTグループは、販売代理店等へ端末機器を引渡した時点で収益を認識している。また、販売代理店等への引渡時に、通信端末機器販売に係る収益から代理店手数料及び契約者に対するインセンティブの一部を控除した額を収益として認識している。

なお、販売代理店等が契約者へ端末機器を販売する際に12ヶ月もしくは24ヶ月の分割払いを選択可能としている。分割払いが選択された場合、契約者及び販売代理店等と締結した契約に基づき、NTTグループが契約者に代わって端末機器代金を販売代理店等に支払い、この立替えた端末機器代金については、分割払いの期間にわたり、月額基本使用料及び通信料収入に合わせて契約者に請求している。

端末機器の販売については、販売代理店等へ引渡した時点で収益として認識しているため、端末機器代金の立替え及び契約者からの資金回収は、NTTグループの収益に影響を与えない。 NTTグループは2020年3月期より、移動通信事業セグメントにおける端末機器の販売において、36回分割支払い契約及び利用した端末機器の返品を条件に、最大12カ月分の分割支払額につき支払を不要とするプログラムの提供を新たに開始した。この結果として権利が得られないと見込む額を端末機器の販売時に返金負債として認識し、同額を収益から控除している。当該負債は、連結財政状態計算書において「その他の非流動負債」に含まれている。

上記見積りについては、顧客による端末返品数やその時期についての不確実性は高いと認識しているものの、NTTグループにおいては、プログラム加入者による当該プログラムの利用率や、商品の種類ごとに過去の経験等に基づいて算出した端末取替時期等を基礎数値として、将来権利が得られないと見込む額を算定し、認識した収益の累計額の重大な戻入れが生じない可能性が非常に高い範囲でのみ取引価格に含めている。

また、NTTグループは、返金負債の決済時にプログラム加入者から端末機器を回収する権利を連結財政状態計算書において「その他の流動資産」、「その他の非流動資産」にそれぞれ含めて資産計上している。当該資産は、帳簿価額から回収のための予想コスト(返品された商品の企業にとっての価値の潜在的な下落を含む)を控除した額で端末機器の販売時に測定している。

システムインテグレーション収入

地域通信事業セグメント及び長距離・国際通信事業セグメントにおいてシステム開発などの、長距離・国際通信事業セグメント及びデータ通信事業セグメントにおいて統合ITソリューションサービスなどのシステムインテグレーションサービスを、顧客に提供している。

工事の進捗に従って顧客に成果が移転するため、工事期間にわたり収益を認識している。原価の発生が工事の進捗度に比例すると判断しているため、収益の認識には原価比例法を用いている。契約対価は通常、引渡時に請求する。また、損失の発生が予測される場合の損失引当は、引渡時に見込まれる全ての収益及び費用の見積りに基づいて認識している。これにより、給付が完了するまでの様々な段階で収益及び費用の合理的見積りが可能となる。認識された損失は、契約の進捗にしたがって見直すことがあり、その原因となる事実が判明した連結会計年度において計上される。

その他の営業収入

移動通信事業セグメントにおいて、動画・音楽・電子書籍等の配信サービス、金融・決済サービス、ショッピングサービス、生活関連サービス、及びケータイ補償サービス等のサービスを提供している。

地域通信事業セグメント及びその他の事業セグメントにおいて、不動産賃貸、建築物の保守、システム開発、リース、研究開発等のサービスを提供している。

NTTグループは、これらのサービスについて、引渡しが完了またはサービスが提供された時点で収益を認識している。

経営方針

NTTグループは、100年以上の永きにわたり日本の電気通信の発展を支えてきた自信・実績と世界をリードする研究開発力を基盤としている。「これからも安心・安全なサービスを提供し続け、いつまでも皆さまに信頼される企業としてお役に立ち続ける」ために、激しい競争環境の中で求められる法の責務や社会的な使命を果たしながら事業展開している。

この経営の基本方針の下、NTTグループは、中期経営戦略「Your Value Partner 2025」に基づき、「Your Value Partner」としてパートナーとともに、社会的課題の解決をめざす取り組みを推進していく方針である。

日本国政府との関係及び取引

日本国政府は、2020年3月時点でNTTグループの発行済株式の33.33%を保有している。政府は株主としてNTTグループの株主総会での議決権を有していることから、最大株主として、理論的には株主総会等における決定に対し多大な影響力を行使する権限を有している。

しかしながら、政府は1997年の国会答弁において、基本的にNTTグループの経営に積極的に関与する形での株主権の行使はしないことを表明しており、事実、過去において政府は当社の経営に直接関与するためにそのような権限を行使したことはない。NTTグループと政府の各種部門・機関との取引は、個別の顧客として、独立企業間取引価格を基礎として行っている。なお、個別に重要な取引はない。

経営環境

情報通信市場では、新たなプレイヤーを含めた熾烈な競争も進む中、5G・仮想化・AI等の最新技術を活用した新たなサービスが発展すると予想される。また、デジタルトランスフォーメーションを通じたスマートな社会が実現していくと見込まれる。その際、新たな価値創造や社会的課題の解決に向けて、従来の事業領域の垣根を越えた様々なプレイヤーとの協創・連携が進み、情報通信に求められる役割もますます拡大すると考えられる。

対処すべき課題

対処すべき課題では「中期経営戦略に基づく事業展開」と「基盤的研究開発等の推進」を挙げ、具体的な方針を掲げている。

中期経営戦略に基づく事業展開

NTTグループは、中期経営戦略「Your Value Partner 2025」に基づき、パートナーとともに、事業活動を通じた社会的課題の解決に取り組んでいく。これからも引き続き以下の4つの取り組みにより、企業価値の向上に努めていく方針である。

顧客のデジタルトランスフォーメーションをサポートすること:
スマートな社会の実現に向け、デジタルサービスやデータマネジメントを活用したB2B2Xモデルを推進し、プロジェクト数を拡大させていく。また、5Gサービスの展開については、幅広いパートナーとともに、5Gの特徴を活かした高臨場、インタラクティブ(双方向)なサービスによる新しい価値を創出していく。これらにより、顧客一人ひとりに合わせたきめ細やかなパーソナルソリューションを実現し、顧客のライフスタイルの変革をサポートしていく。

自らのデジタルトランスフォーメーションを推進していくこと:
顧客のデジタル化を推進する統合ソリューションと、最先端技術を活用した革新的な取り組みを掛け合わせ相乗効果を高めていく。そして、NTTグループのグローバル人材・ブランディングとあわせて、One NTTとしてグローバルビジネスの競争力強化と成長を加速させる。国内事業については、主要各社に設置しているCDO(Chief Digital Officer:最高デジタル責任者)を中心に、デジタル化施策を推進していく。自らの業務プロセスについて、AIやRPA(Robotic Process Automation)等を活用し、デジタル化することで効率化を図るとともに、社外の協力会社も含めた業務プロセスにおいて、人手を介さないスマートなオペレーションを実現していく。

人・技術・資産の活用:
NTTグループが持つ不動産やICT・エネルギー・環境技術等を最大限活用し、NTTアーバンソリューションズを中心に、従来の不動産開発にとどまらない新たな街づくり事業を推進していく。また、新たなエネルギーソリューションを迅速に提供するため、NTTアノードエナジーは、サービス開発・提供・運用リソースの最適化等を進め、ICTを活用したスマートエネルギー事業を推進していく。また、災害対策においては設備の強靭化、復旧の迅速化等に取り組み、安心・安全なICT基盤の確保に引き続き注力していく。

ESG経営の推進、株主還元の充実による企業価値の向上:
ESG(環境・社会・ガバナンス)経営を通じて社会的課題を解決し、持続的な企業価値の向上をめざしていく。 ESG経営の観点で特に優先度の高いマテリアリティ(重要課題)として「環境負荷の低減」「セキュリティの強化」「多様な人材の活用」「災害対策の強化」「持続的成長に向けたガバナンス強化」を設定している。これらにより事業機会を拡大するとともに、事業リスクを最小化することに努めていく。

基盤的研究開発等の推進

ネットワーク基盤技術、新たなサービスやアプリケーションの基盤となる技術、先端及び基礎的な技術の調和を図りながら、より付加価値の高い研究開発を推進していく。

研究開発活動

NTTグループは、中期経営戦略「YourValuePartner2025」に基づき、世界に変革をもたらす革新的な研究開発を推進している。2019年5月に発表したIOWN(Innovative Opticaland Wireless Network)構想に向けてグローバルを含む要素技術開発や産業での活用事例の創出に取り組むだけでなく、多様な領域で新たな価値創造の源泉となるため、様々な分野の産業界の方々とともに、産業競争力の強化や社会的課題の解決をめざす取り組みを推進している。

なお、IOWNは主に、光技術を適用する「オールフォトニクス・ネットワーク」、サイバー空間上でモノやヒト同士の高度かつリアルタイムなインタラクションを可能とする「デジタルツインコンピューティング」、それらを含む様々なICTリソースを効率的に配備する「コグニティブ・ファウンデーション」の3つで構成される。

IOWN構想を支える研究開発

コンピュータの中で情報を処理・演算する装置であるプロセッサ内部の信号伝送を光で行うことで、電気での処理に起因する消費電力と発熱増大の問題を解決し、超低消費電力・高性能な情報処理を実現する光電融合プロセッサの実現をめざし、ナノフォトニクス技術を用いた光トランジスタ等、超小型光電変換素子を実現する。

現在の秒の基準である原子時計を超える精度を持つ光格子時計を複数つなぎ、時間の比較実験を行うために、国立大学法人東京大学との光周波数伝送実験をNTT東日本の光ファイバ網を使用して行っている。比較実験に必要な周波数精度を達成し、実験実施に向けて大きく前進している。

NTTグループは、国立大学法人京都大学と、テクノロジーの進化と人が調和する新たな世界観を構築するプロジェクトを発足した。哲学を始めとする人文・社会科学の知を活用し、リアルとバーチャルが融合する世界での新たな世界観の構築を目指す。

研究開発のグローバル化

2020年1月、業界におけるリーダーシップ及びIOWNの軸となる技術分野で優れた専門性を有する「NTT」「Intel」「ソニー」の3社は、IOWN Global Forumを米国で設立した。2020年3月からは広く会員募集を開始し、多くの国内外の企業がメンバーとして加入するとともに、オンライン会議を活用しながら、具体的な技術検討に着手している。今後、様々なパートナーとIOWN構想の早期実現を目指す。

基礎研究の強化を目的に、2019年7月、3つの研究所を擁するNTT Research,Inc.を米国シリコンバレーに開設した。量子計算科学、医療・健康・ヘルスケア、基礎暗号・ブロックチェーンの各分野において、米国や欧州の大学・研究機関等と共同研究を開始している。

B2B2Xモデル推進及びデジタルトランスフォーメーションの推進に向けた研究開発

NTTは、米MLB(Major League Baseball)のライブビューイングにおいて、従来4台のカメラで撮影していたワイド映像を1台で撮影可能とする視差なしワイドカメラを活用したUltra Reality Viewing技術を実現した。視差をなくすことにより被写体の正確な形状での撮影等を可能にしている。

PSTN(Public Switched Telephone Networks:公衆交換電話網)マイグレーションに向け、従来の電話網として使用されているメタルケーブルを継続利用したまま、変換装置を経てNTT東日本・NTT西日本のIP網(NGN)へつなげつつ、他事業者とのIPでの接続や、中継/信号交換機のIP化を可能とする基盤的技術を実現した。

国立大学法人北海道大学、岩見沢市と連携し、遠隔監視による無人状態での農機完全自動走行を実現するため、最適な測位・位置情報配信方式や、最適なネットワーク技術、IoT機器データの収集やAIによる分析について検証を開始している。

その他最先端研究の推進

国立大学法人東京工業大学と、超高速に動作する全光スイッチを世界最小の消費エネルギーで実現した。プラズモニクスと呼ばれるナノサイズの光導波路に光を閉じ込める技術と、優れた光特性を有するグラフェンを結合させることで、電気制御では到達不可能な超高速スイッチ動作を低消費エネルギーで実現することに成功した。この技術を用いることで、将来の光情報処理集積回路における超高速制御への活用を目指している。

シート状の炭素材料であるグラフェンを自発的に円筒状の三次元構造に変形させ、その内部で神経細胞を長期培養することで、マイクロ~ミリメートルスケールの微小な神経細胞ファイバを再構築する手法の開発に成功した。これにより、幹細胞を用いた再生医療の基盤技術や、損傷した生体組織に埋め込むフレキシブル刺激電極の作製技術、薬剤スクリーニングのための生体組織作製技術等、新たなバイオデバイス応用に繋がると期待される。

JAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)と、地上と宇宙をシームレスにつなぐ超高速大容量でセキュアな光・無線通信インフラの実現をめざした協定を締結した。両者の技術融合による社会インフラ創出に向けて、宇宙光無線通信、次世代地球観測、低軌道衛星と地上局間通信等の分野で共同研究を実施している。

電波の届きにくい海中の通信エリア化に向け、海中の伝搬路変動を克服する超音波MIMO(Multiple-Input & Multiple-Output)多重伝送技術により、現在より2桁高速な1Mbit/sの海中通信を実現した。


2020年3月期 有価証券報告書(提出日:2020年)