小田急電鉄 事業内容・ビジネスモデル

フォロー
時価総額 8154億8500万 円
銘柄コード 9007(市場第一部(内国株))

小田急電鉄株式会社は東京都新宿区に本社をおく鉄道会社。1923年に小田原急行鉄道株式会社として創立。1927年に小田原線(新宿~小田原)、1929年には江ノ島線(大野~片瀬江ノ島)を開通。1942年には京浜電気鉄道株式会社とともに東京横浜電鉄株式会社に合併、東京急行電鉄株式会社となる。終戦後の1948年、東京急行電鉄株式会社から分離・独立、小田急電鉄株式会社として新たに発足。不動産事業なども展開。


事業内容とビジネスモデル

沿革・会社概要

小田急電鉄株式会社は、東京都渋谷区に本社を置く民営鉄道会社(私鉄)。1923年、利光鶴松氏が運営していた鬼怒川水力電気の鉄道部門「小田原急行鉄道株式会社」として創業された。1927年、小田原線(新宿〜小田原間)開通。1941年、小田急電鉄株式会社と商号変更。1942年、東京横浜電鉄株式会社、京浜電気鉄道株式会社と合併し、東京急行電鉄株式会社に商号変更(戦時統制下のいわゆる『大東急』)。

1948年、東京急行電鉄から分離し小田急電鉄株式会社発足、初代社長には安藤楢六氏が就任した。1949年、東京証券取引所に上場。箱根登山鉄道を傘下としたことから箱根の観光開発に尽力し、堤康次郎氏率いる西武グループ(および五島慶太氏率いる東急グループ)と対立して「箱根山戦争」を繰り広げた。

1961年、株式会社小田急百貨店を設立。1964年、小田急不動産株式会社設立。1978年、株式会社ホテル小田急設立。現在約100社から成るグループ会社が東京、神奈川を主な事業エリアとして幅広い事業を展開中。

事業内容

小田急電鉄グループは、小田急電鉄と子会社74社及び関連会社9社で構成されており、鉄道を中心とした「運輸事業」のほか、百貨店などの「流通事業」や「不動産事業」その他関連事業を主な事業として展開している。

運輸業

鉄道事業、自動車運送事業、タクシー事業、航路事業、索道業、鋼索業、及びその他運輸業を行っている。

流通業

百貨店業、ストア業等を行っている。

不動産業

不動産分譲業、不動産賃貸業を行っている。

その他の事業

ホテル業、レストラン飲食業、旅行業、ゴルフ場業、鉄道メンテナンス業、ビル管理・メンテナンス業、広告代理業、経理代行業、保険代理業、企画設計・運営業、人材派遣業を行っている。

経営方針

小田急電鉄グループは、「お客さまの『かけがえのない時間(とき)』と『ゆたかなくらし』の実現に貢献します。」を経営理念に掲げている。

経営指標

そして、2020年度の連結数値目標として「EBITDA1,092億円、有利子負債/EBITDA倍率7.0倍」を掲げていたが、新型コロナウイルス感染症の影響で達成は困難となった。ただこうした状況下にあっても、各事業における収支構造の改善施策や、投資案件のこれまで以上の選別等に取り組むと共に、ROA・ROEについても注視し、効率的な経営に努めている。

経営戦略・経営環境

小田急電鉄グループでは、新型コロナウイルス感染症の流行により、足元では鉄道事業における輸送人員の減少など業績への影響が生じている。また今後も、感染症の影響で生じた顧客の行動変容の一部は不可逆的なものになり得ると捉えており、中長期的にグループの事業に影響を与えると予見している。

そこで小田急電鉄グループでは、グループ経営理念の実現とさらなる事業成長を遂げるため、「長期ビジョン2020」を策定した。その中で、「お客さまや社会にどのような価値を生み出していきたいのか」「そのために自らがどのような組織でありたいか」を表す5つの「未来フィールド」を掲げ、中期的な経営の方向性としている。

モビリティ×安心・快適〜新しい“モビリティ・ライフ“をまちに〜

鉄道事業において、複々線効果を踏まえた増収施策実施による鉄道利用の増加、ホームドアの整備等による安全性向上、「転落検知システム」等先進的な技術による高度化・省力化を推進していく。また、次世代のテクノロジーを活用した移動サービスの実現に向けた取り組みも強化していく。

まちづくり×愛着〜まちの“新しい物語“を紡ぎ出す〜

新宿西口や向ヶ丘遊園地跡地で、街の個性や特徴を活かした開発計画を推進する。また、海老名エリアでオフィスビル等の建設を進めると共に、「下北線路街」で温泉旅館や学生寮を整備する。さらに不動産業においても事業規模拡大を図ると共に、専門性強化や運営コスト低減等の実現に向け、グループ各社の組織能力向上に努めていく。

くらし×楽しさ〜何気ない日々に“心が動く瞬間“を〜

小田急商事株式会社において、マーチャンダイジングの連携等を目的とした株式会社セブン&アイ・ホールディングスグループとの人的交流や、セブンイレブンの店舗拡大を推進する。また、『ロマンスカーミュージアム』の開業準備や、スポーツ競技団体等のパートナーと共に2027年度までにスポーツ関連の100のエンターテインメントコンテンツ創出を目指すプロジェクト『OSEC100』を進めていく。

観光×経験〜ここでしか得られない“特別な想い出“を〜

箱根登山鉄道の箱根湯本駅〜強羅駅間の復旧工事推進、新スポット『cu-mo箱根(クーモハコネ)』のオープン推進、箱根・江の島エリアでのイベント実施、地域ならではの魅力を体現するホテルの出店準備等を行っている。

わくわく×イノベーション〜いつの時代もお客さまに“わくわく“を〜

SDGs(持続可能な開発目標)を起点とした新規事業創造に努めている他、社員一人ひとりの考え方や能力を最大限に活かすための環境整備を進めている。

対処すべき課題

小田急電鉄グループは、経営理念の実現を通じて社会と共に持続的に発展していくことが社会的責任であると捉え、以下の取り組みを進めている。

運輸業においては、安全を第一に快適で良質な輸送サービスを提供することが最も重要な社会的責任であると捉えている。そのため、事故防止対策を含めた安全管理体制の継続的な確認や改善を実施する他、施設面でも安全の質を高める諸施策に積極的に取り組んでいる。今後はホームドアについて、1日の利用者数10万人以上の駅へ優先設置することを予定しており、さらなる安全性の向上を図っている。

環境面の取り組みについては「小田急グループ環境戦略」に基づき、環境負荷の低減に向けて引き続き力を注ぐと共に、自然との共生にも取り組んでいく。また、沿線の将来の人口動態を見据え、幅広い世代に対する暮らしやすい環境の整備にも努めている。

さらに新型コロナウイルス感染症についても、社内に総合対策本部を設置し、事業継続に必要な対応を推進している。


2020年3月期 有価証券報告書(提出日:2020年6月26日)