三井住友トラスト・ホールディングス 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 1兆4171億 円
銘柄コード 8309(市場第一部(内国株))

沿革・会社概要

三井住友トラスト・ホールディングス株式会社は、東京都千代田区に本社を置き、幅広く金融関連業務を行っている企業。1924年、信託業法に基づく国内最初の信託会社として、三井信託株式会社が設立された。初代社長は米山梅吉氏。1948年、社名を東京信託銀行株式会社と改称。1949年、東京証券取引所、大阪証券取引所に上場。1952年、社名を三井信託銀行株式会社と改称。2000年、中央信託銀行株式会社と三井信託銀行が合併、中央三井信託銀行株式会社となる。2002年、中央三井信託銀行は、内閣総理大臣から信託銀行を子会社とする銀行持株会社設立にかかる認可を取得。グループ名は「三井トラストフィナンシャルグループ」。同年、東京証券取引所、大阪証券取引所及び名古屋証券取引所に上場。2010年、住友信託銀行株式会社との間で、経営統合に関する株式交換契約及び経営統合契約を締結。2011年、株式交換により住友信託銀行と経営統合し、新たな持株会社「三井住友トラスト・ホールディングス」を発足。

事業内容

三井住友トラスト・ホールディングスグループ(連結子会社62社および持分法適用関連会社34社)は、資産形成サポートを中心とした「個人トータルソリューション事業」のほか、「法人事業」「証券代行事業」「不動産事業」「受託事業」「マーケット事業」その他関連事業を主な事業として展開している。

個人トータルソリューション事業

個人のお客さまの資産運用や相続承継、不動産など財産管理、住宅ローンをはじめとするローン、積み立てによる資産形成のサポートや保険商品など、総合的なサービスを提供している。

法人事業

融資や各種ファイナンススキームのアレンジ業務、企業コンサルティング業務、M&Aアドバイザリー業務などを提供している。

証券代行事業

株主名簿管理業務や株式上場に向けたIPOコンサルティングなどを提供している。

不動産事業

国内外の企業・投資家から個人に至るまで幅広いお客さまの不動産ニーズに対し、仲介、証券化、投資運用まで、フルラインアップのサービスを提供している。

受託事業

年金業務・資産運用業務・資産管理業務を提供している。

マーケット事業

グローバル金融市場のマーケットボラティリティ(市場変動)に対するマーケティング業務、マーケットメイク業務、投資業務、財務マネージ業務などを提供している。

その他の事業

投信・保険関連ビジネスのリサーチ&コンサルティング、人事関連各種コンサルティングを提供している。

経営方針

三井住友トラスト・ホールディングスグループは、信託の受託者精神に立脚し、高度な専門性と総合力を駆使して、銀行事業、資産運用・管理事業、不動産事業を融合した新しいビジネスモデルで独自の価値を創出する、本邦最大かつ最高のステイタスを誇る 信託銀行グループとして、グローバルに飛躍する。

経営指標

中長期的な設定として、経費率(OHR)50%台後半、普通株式等Tier1比率10%台維持、自己資本ROE9%程度、手数料収益比率60%以上。

経営戦略

2020年度から2022年度までの3年間を計画期間とする、新たな中期経営計画を策定している。三井住友トラスト・ホールディングスグループは、「信託の力で、新たな価値を創造し、お客さまや社会の豊かな未来を花開かせる」ことを自らの存在意義(パーパス)と定義し、大きな社会構造の変化の中で、お客さまが抱える課題の解決を積極的にサポートする。また、これを成長機会と認識し、「社会的価値創出と経済的価値創出の両立」を経営の根幹に据える。これにより、専業信託銀行グループとして、サステナブルな社会の発展に貢献すると同時に、自らの成長の持続を図る。

対処すべき課題

3つの基本方針を設定し、重点施策を実行する。

事業ポートフォリオの強化(持続的かつ安定的な成長への基盤強化)

ビジネス基盤の強化:
既存のお客さまに対して、長期的かつ包括的な信頼関係をベースに、新たな商品・ サービスやトータルソリューションの提供機会を拡充する。併せて、個人や法人を問わず、資産運用および資産管理等における三井住友トラスト・ホールディングスグループが強みを有する領域を中心に、新たなお客さまを増やし、預り資産残高の積み上げを推進する。

新たな成長領域の確立:
今後の社会構造の変化に伴い生じる課題や、足許で顕在化しつつあるお客さまのニーズを踏まえ、その解決に向けて、三井住友トラスト・ホールディングスが有する機能やサービスを組み合わせたビジネスを展開することにより、新たな成長を目指す。

三井住友トラスト・ホールディングスグループが伝統的に強みとしてきた、お客さまのニーズに沿った商品やサービスの開発にかかる創造力を活かすべく、三井住友信託銀行で組織を再編する。具体的には、資産形成層やイノベーション企業等といったお客さまの将来のために、従来以上の十分な質・量のサービスを提供するべく、人材などの経営資源を重点的に投入し、成長領域の確立に努める。

経営資源活用の最適化・高度化:
三井住友トラスト・ホールディングスグループの経営体質の強化・効率化の推進に向け、集中すべき分野に対する経営資源の最適配分を進める。

デジタル技術の進化を適切に取り込むことを含め、グループ内の経営資源を柔軟に組み合わせ、最適配分と最大活用を両立する強靭な経営体質の構築を目指す。

資本戦略(バランスシート、資本の効率的な活用)

銀行の規制上求められる資本の十分性を維持したうえで、資本を活用した戦略的な投資の積極化、政策保有株式やリスクアセットのコントロール等、従来以上に能動的な資本戦略を進め、健全性と資本効率を両立する資本政策を推進する。

特に、リスクアセットのコントロールについては、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた、個人や法人のお客さまに対する円滑な資金供給サポートに加え、貸出資産の流動化の推進および外貨調達構造の多様化を進め、貸出資産全体の収益性改善を継続的に進める。

業務品質の高度化(ビジネスの創出・強化を支える経営インフラ整備)

専業信託銀行グループとして、フィデューシャリー・デューティーの徹底を図り、「お客さま本位」「お客さま満足」の取り組みを差別化の源泉として強化すべく、機能ごとに分化している複数の組織を一体化し、サービスの品質を高めるとともに、営業現場への意識浸透を徹底する。

また、事業環境の変化、新たな規制対応、グループ戦略の重要性の高まりなどを踏まえ、財務・人事・リスク管理等の分野でグループベースで経営管理の高度化を進める。具体的には、足許の急激な環境変化等に伴う経済・金融の不透明さが深まる中で、引き続き各種リスクの適切なマネージ、及び金融犯罪対策等コンプライアンス態勢の整備に継続して取り組む。また、ビジネスモデルの変革を支えるガバナンス体制の高度化や人材育成の更なる強化も進める。


2020年3月期 有価証券報告書(提出日:2020年6月29日)