マクアケ 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 654億200万 円
銘柄コード 4479(マザーズ(内国株))

マクアケは東京都渋谷区に本社を置く企業。2013年5月にサイバーエージェント・クラウドファンディングとして設立。2017年10月にマクアケに商号変更。2019年12月に東京証券取引所マザーズに株式上場。主な業務は、プロジェクト実行者(事業者)と応援購入するサポーター(消費者)をつなぐ応援購入サービス「Makuake」の運営。


事業内容とビジネスモデル

沿革・会社概要

株式会社マクアケ(Makuake,Inc.)は、国内No.1購入型クラウドファンディングプラットフォームを提供するクラウドファンディング会社。

2013年に株式会社サイバーエージェントの100%子会社として、クラウドファンディング事業を目的に、前身のサイバーエージェント・クラウドファンデイングは設立した。同年2013年にクラウドファンディングサービス『Makuake(マクアケ)』の提供を開始する。2015年にプロジェクト分析ツール『Makuakeアナリティクス』機能の提供を、2016年に新製品開発サポート『Makuake Incubation Studio』の提供を開始する等、多彩なサービスを展開。2017年には商号をマクアケに変更し、2019年に東証マザーズ上場を果たしている。

事業内容

マクアケの事業セグメントは「クラウドファンディング事業」の単一セグメントだ。「クラウドファンディング事業」は、『Makuake』サービス、『Makuake Incubation Studio』サービス、及びその他のサービスの3つにより構成されている。

『Makuake』サービス

『Makuake』サービスは、クラウドファンディングプラットフォーム『Makuake』の運営を主体として展開している。『Makuake』とは、新しいアイデア・技術等を用いた製品やサービスの実現を希望する企業や個人とそのプロジェクトを支援する複数の個人とをインターネット上でマッチングするサービスだ。

『Makuake』サービスは、プロジェクト実行者が予め設定した支援額に応じたリターンを目的としてプロジェクト支援者が支援を行う仕組みで、新製品・新サービスにかかる予約購入サービスの側面を有している。マクアケはプロジェクト支援者がプロジェクト実行者へ支援金を提供することが決定した場合に、プロジェクト実行者から一定のプラットフォーム利用料を受領する。

事業開始以来「ものづくり」領域へ注力してきたことから掲載プロジェクトの内訳として、プロダクト系分野のプロジェクトが多い。その他にも飲食分野等の多様なジャンルのプロジェクトを取り扱っている。

『Makuake Incubation Studio』サービス

『Makuake Incubation Studio』サービスは、企業等が有する研究開発技術を活かした新事業を創業するための各種インキュベーションサービスを提供している。具体的には、新製品の企画、企画を実現するためのパートナーマッチング、プロジェクトの戦略立案や事業計画、マーケティングレポートの作成等、製品開発等だ。

マクアケは、企業の研究開発テーマや成果の中に有用な技術であるにも関わらず、事業化に至っていない案件が数多く存在していると考えているという。そこで、『Makuake』サービスの運営を通じて蓄積した顧客ニーズのデータやノウハウ等を活用し、企業の有用な技術を活用した新しい発想の製品開発をサポートすることで、報酬を受領している。

その他のサービス

その他のサービスでは、『Makuake』サービスの運営に関連して以下4つのサービスを展開している。

第1は「ECサイト運営サービス」だ。『Makuake』において創出されたプロダクトを『Makuake ストア』にて販売取次するサービスで、プロジェクト終了後もプロジェクト実行者に対してプロダクトを販売する機会を提供している。マクアケは、サイトにおける販売実績に基づく手数料を受領している。

第2は「広告配信代行サービス」だ。『Makuake』における獲得支援額の拡大を目的に、プロジェクト実行者に対してFacebookやTwitter等のSNS広告及びCriteo広告を利用した広告配信代行サービスを提供している。

第3は「Makuake SHOPサービス」だ。『Makuake』においてプロジェクトが成立した後、ビジネスの広がりをサポートするため、『Makuake』発の製品をリアル店舗で販売する『Makuake SHOP』への紹介サービスを提供している。マクアケは、プロジェクト実行者から販売実績に基づく手数料を受領している。

第4は「販路紹介サービス」だ。プロジェクト実行者の事業拡大及びプロモーション強化に資するべく、『Makuake』においてプロジェクトが成立した後、マクアケが連携している販売業者を販路として紹介するサービスを提供している。マクアケは、販売業者側から販売実績に基づく手数料を受領している。

経営方針と経営指標

マクアケは「生まれるべきものが生まれ、広がるべきものが広がり、残るべきものが残る世界の実現」というビジョンを掲げている。そのビジョンのもと、「世界をつなぎ、アタラシイを創る」をミッションに掲げる。”新しいアイデアに挑戦したい人”と”新しいアイデアを支援したい人”をつなぐ場として、”プロジェクト実行者”と”プロジェクト支援者”をインターネット上でマッチングするプラットフォームを提供している。「誰もが自分の力を出しやすくするプラットフォームの提供」をバリューとし、新しい製品や新サービス、新店舗等の多様なアイデアを実現し、それが加速するための発射台としての役割を担うことを目指す。

マクアケは決済総額を最重要経営指標とし、今後もその拡大に注力していく方針だ。決済総額とは、『Makuake』サイトにおける決済金額の総額のことを指す。

経営戦略

マクアケはこれまで『Makuake』ブランドの認知向上を強化する戦略を推進してきた。今後もこの戦略を継続し、『Makuake』に経営資源を投下することにより事業拡大を図っていくとしている。並びに、サービスにかかる機能の強化及び領域拡大等に取り組むことで収益基盤強化を図っていく方針だ。これらの施策を継続していくことで、『Makuake』ブランドを一層強化し、規模を拡大、プラットフォーム運営者として持続可能な成長を目指す。

基本方針としては、「日本のものづくりへの貢献」、「プラットフォームとして他社と差別化したポジショニングの確立・維持」、「リピート決済率の向上」を掲げている。

経営環境

マクアケの事業成長は、その特性上、クラウドファンディング市場、新製品販売におけるEコマース市場、新サービスにおける予約販売Eコマース市場等複数の市場の動向に影響を受ける。

特に、クラウドファンディング市場は、比較的新しい市場かつ成長過程であり、今後も定義や形を変えながら進化していく市場だと考えられるという。B2CEコマース市場も拡大傾向で、今後も成長していく市場だとしている。マクアケは市場の拡大及び競合企業の増加等で経営環境の変化に対応すべく、引き続き取り組んでいく方針だ。

対処すべき課題

マクアケは対処すべき課題として、以下を掲げている。

第1は「『Makuake』のさらなる認知度向上とブランド力の強化」だ。マクアケは成長を維持するために、ユーザーに選ばれるプラットフォームであり続けることが重要だとしている。そこで、引き続き魅力あるプロジェクトの継続的な発掘、ユーザーの満足度向上を図るとともに、積極的なPR活動による『Makuake』のさらなる認知度向上とブランド力の強化に取り組んでいく方針だ。さらには、これらの取り組みにより、1次流通市場に潜んでいる新製品・新サービスのマーケットデビュー市場「0次流通市場」を創出、拡大していくとしている。

第2は「集客のための広告投資拡大」だ。好循環サイクルにより、プロジェクト実行者の増加とプロジェクト支援者の増加は実現できているという。一方で、マクアケのさらなる成長のためには、『Makukae』のブランディング及び認知度向上が重要な課題だという。そこで、今後は積極的に広告投資を推進することで、プロジェクト実行者及びプロジェクト支援者の獲得に取り組んでいくとしている。

第3は「システム開発投資の拡大」だ。マクアケは継続的な成長のために、各種システム対応の強化が重要な課題と認識している。そこで、ユーザー体験を強化するためのユーザー利便性及びサービス機能の向上、社内業務効率の向上、システムインフラ基盤の再構築を目的としたシステム開発等の設備投資拡大を実施する方針だ。

この他、「システムの安定性確保」、「情報管理体制の強化」、「内部管理体制の整備」、「海外対応・展開」、「審査強化に向けた体制構築・トラブル発生防止への対応」等を対処すべき課題に掲げている。


参照 有価証券報告書(提出日:2019年12月20日)