サーバーワークス 事業内容・ビジネスモデル

フォロー
時価総額 294億 円
銘柄コード 4434(市場第一部(内国株))

創業者の大石良氏は総合商社「丸紅」を経て、2000年にECサイト作成支援サービスを創業。
2003年には携帯電話向けECサイト作成支援「ケータイ@」をリリースしたのち、2009年からAWSインテグレーション事業を開始。
AWSの支払いを代行して請求書を発行する「リセール」事業が主軸。


事業内容とビジネスモデル

沿革・会社概要

株式会社サーバーワークス(Serverworks Co., Ltd.)は東京都新宿区に本社をおく企業。アメリカのテクノロジー企業「Amazon.com」が提供するクラウドコンピューティングサービス「AWS(Amazon Web Services)」のソリューション販売を中心として事業を展開している。

2000年、ECのASP(Application Server Provider)事業を目的に、大石 良氏がサーバーワークスの前身となる有限会社ウェブ専科を設立した。2002年に社名をサーバーワークスに変更。ASP方式で携帯電話向けECサイト作成サービスを提供する『ケータイ@(ケータイアット)』を展開。

2008年からAWSの活用を開始したことを契機に、インテグレーション、リセールおよびマネージメントサービスの提供を主たる事業とするクラウド専業インテグレーションとして活動している。AWS日本法人の設立以前のクラウド黎明期から、他社に先駆けてAWS導入支援サービスの提供を行い、AWSへの移行にかかる各種サービスを提供している。

事業内容

サーバーワークスの事業やサービスは、「クラウドインテグレーション」「AWSリセール」「MSP(マネージドサービスプロバイダ)・SRE(サイト・リライアビリティ・エンジニアリング)」「その他」の4つに分けられる。

クラウドインテグレーション事業

クラウドインテグレーションでは、従来のオンプレミス環境で運用されてきた企業の基幹業務系システムをクラウド環境へ移行する際のクラウド基盤のデザイン、構築サービスを提供している。従来のシステムをクラウド上に移行し(リフト)、コスト効果や生産性を向上するためにクラウドに最適化したシステムの再構築を図る(シフト)という、「リフト&シフト戦略」を顧客企業に提案することで、クラウド活用による効果を最大化することを目指している。

また、クラウドを導入することによって実現するIT基盤全体の最適化を見据え、より上流のコンサルティングサービスも提供。顧客企業がクラウドを通じて実現するビジネス目標の設定や、クラウドへの移行計画の策定、クラウド導入後の運用計画の策定支援までをトータルでサポートしている。

さらに、数多くのクラウド導入に携わってきた実績から、得られたナレッジやノウハウをデータベースとして社内で蓄積、トレーニングを行うことで、AWSが提供する認定技術者資格を有する数多くのエンジニアを育成している。

AWSリセール事業

2011年7月にサーバーワークスは、AWSとVAR契約(付加価値再販売契約)を結び、日本におけるAWSのリセラーとしてAWSの再販売を行っている。AWSリセールは、取引の性格上、利用料金の総額を売上高に計上している。

顧客企業は、サーバーワークスが提供する課金代行サービス経由でAWSを利用することで、それまでハードウェアの調達やその管理に費やしていた時間やコストを削減することができる。なお、サーバーワークスがAWS利用料に手数料を加算して日本円建ての請求書を発行することで、一般的な銀行振込による支払いが可能となる。

2016年6月からは、既存の課金代行サービスに新たな付加価値サービスを組み合わせてパッケージ化した『pieCe』の提供を開始。『pieCe』では、AWS利用料の決済機能だけではなく、サーバーワークスのAWS運用自動化サービス『CloudAutomator』もあわせて提供している。また、万が一AWSに障害が発生した場合、顧客企業の損失を補償する損害保険を、東京海上日動火災保険(株)との業務提携によって付帯させている。

AWSは、基本的には初期費用が不要で、利用時間に応じたオンデマンドかつ従量型の課金体系であるが、利用するサーバースペックと利用期間を予約することで、大幅な割引を得ることができる「ReservedInstance(リザーブド・インスタンス)」という取引形態が存在する。

AWS運用自動化サービス『CloudAutomator』

『CloudAutomator』は、クラウド運用の自動化・最適化による運用品質の向上を実現する、サーバーワークス独自のSaaSだ。サーバーワークスが提供するWebアプリケーションの画面上から、AWSのAPIをプログラミングすることなしに直感的・視覚的に操作することができる。

AWSの運用に欠かせないバックアップ、EC2(仮想サーバー)やRDS(リレーショナル・データベース)の起動・停止といった「ジョブ自動化機能」、顧客企業が利用するAWS環境が安全に運用されていることを自動的にレビューする「構成レビュー自動化機能」の2つを実装している。ヒューマンエラーを極小化しながら、運用・保守管理コスト削減と安定運用の実現を目指す。

ソフトウェアライセンス販売

情報漏洩対策など顧客企業の関心が高いセキュリティ対策ソフトウェア・サービスは、クラウド環境を安全に運用し顧客企業の不安を払拭するうえで不可欠なものとなっている。クラウドワークスでは、顧客企業のAWS環境を運用する上で有効な各種ソフトウェア・サービスの仕入れ販売を行っている。

AWSリセール、『CloudAutomator』とソフトウェアライセンス販売は、主に利用時間・期間に応じたサブスクリプション型のビジネスモデルとなっている。持続的かつ長期的に安定的な収入を見込むことができるため、クラウドワークスでは、ストック型の売上と位置付けている。

MSP(マネージドサービスプロバイダ)・SRE(サイト・リライアビリティ・エンジニアリング)事業

顧客企業がAWS上に展開した仮想サーバーやネットワークなどの監視、運用、保守などを請け負うサービスを提供している。24時間365時間体制で、インフラからアプリケーション層をカバーする性能監視、障害監視、復旧、バックアップなどの運用サービスを提供できる体制を整えている。

サービス設計にあたっては、安定的なサービス提供と継続的な改善を管理するために「ITIL」に準拠した運用設計、運用フローやサービスレベルを規定している。顧客エンゲージメントライフサイクル(計画、設計、移行or構築、実行・最適化)全体を通して、顧客企業をサポートする能力を持っているとして、AWSに認定された「MSPプログラム4.0」も取得している。主に利用期間に応じてサービス料金を課金するサブスクリプション型のビジネスモデルとなっている。持続的かつ長期的に安定的な収益を見込めるため、ストック型の売上と位置付けている。

また、近年いおいては大規模にクラウドへのシフトを進めている特定・大型の顧客が増加しており、従来の標準的なMSPサービス対応ではなく個別の対応が必要となってきている。このようなニーズに対して専任チームを編成して対応にあたるSREを実施している。

その他事業

その他、AWS上で稼働する特定顧客企業のサービスにおけるシステム構築、運用などを行っている。

ビジネスモデル

クラウドインテグレーションによる売り上げを「フロー売上」として位置づけ、導入企業を開拓することによりフロー売上を拡大させるとともに継続利用企業を累積することで、「ストック売上」の拡大による安定収益化を図っている。