伊藤忠テクノソリューションズ 事業内容・ビジネスモデル

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時価総額 8724億 円
銘柄コード 4739(市場第一部(内国株))

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社は東京霞ヶ関に本社をおく企業。1972年に設立された伊藤忠テクノサイエンス(株)と1958年設立の(株)CRCソリューションズが2006年に経営統合することにより設立。コンピュータ・ネットワークシステムの販売・保守やソフトウェア受託開発とその保守などを主な事業とする。株式会社ファミリーマートや株式会社リンガーハット、出光興産株式会社など多くの業種で幅広い実績がある。

事業内容

伊藤忠テクノソリューションズグループは、伊藤忠テクノソリューションズと親会社である伊藤忠商事、子会社18社及び関連会社9社により構成されている。事業としては、コンピュータ・ネットワークシステムの販売・保守、ソフトウェア受託開発、データセンターサービス、サポートなどを展開している。

各子会社は、積極性・迅速性をもってユーザに常に新しいソリューション・サービスを提供するために機能別・業種別に専門特化されている。伊藤忠テクノソリューションズは、伊藤忠テクノソリューションズの事業と密接な関連を持つ分野で、専門性の高い既存会社に積極的に資本参加することで各機能・分野におけるプロ集団を拡充強化する政策をとっている。伊藤忠テクノソリューションズグループの事業セグメントは、「エンタープライズ事業」、「流通事業」、「情報通信事業」、「広域・社会インフラ事業」、「金融事業」、「ITサービス事業」、「その他」だ。

「エンタープライズ事業」、「流通事業」、「情報通信事業」、「広域・社会インフラ事業」、「金融事業」は、顧客ニーズに応じた最適な対応を可能とする組織として区分されている。いずれの事業もコンサルティングからシステム設計・構築、保守・運用サービスまでの総合的な提案・販売活動を展開している。

「ITサービス事業」は、ITインフラアウトソーシング、保守・運用を中心としたサービスビジネスにおいて、上記5事業との協働提案や調達の役割を担っている。

「その他」は、上記6事業に含まれない事業区分であり、製品調達やハードウェア・ソフトウェア販売等を行う子会社が含まれている。

経営方針と経営指標

ITは企業経営の根幹として重要な役割を担い、その役割は情報処理から経営戦略の構築、更にはビジネスモデルの創出へと一層重要度を増している。そうした状況下、伊藤忠テクノソリューションズでは、CTCの由来である「Challenging Tomorrow's Change」をグループ全体のスローガンとしている。その上で、日々変化を遂げる顧客のITニーズに機敏に対応し、顧客満足を達成する企業たるべく挑戦し続けることにより、事業活動等を通じて豊かな社会の実現に貢献していくとしている。

事業規模の拡大並びに営業利益向上を追求した経営により、成長性と安定性を兼ね備えた高収益体質の企業を目指している。さらには、資本効率を重視し、株主価値の更なる向上に努めていくとしている。

中長期的な経営戦略

伊藤忠テクノソリューションズグループでは、引き続き情報化社会の進展をけん引する「リーディング・カンパニー」として、IT産業の進化を担う会社を目指す姿とした、中期経営経営計画を掲げている。中期経営計画は、2019年3月期から2021年3月期までを期間とし、「Opening New Horizons~新しい景色を見るために~」と定めている。具体的には、以下の4つの重点施策を着実に実行し、2021年3月期の定量目標達成を目指している。

重点施策の第1は「上に広げる:ビジネス変革への挑戦」だ。コンサルティングサービスの拡充やアプリケーション開発力の強化で、お客様と共に成長するパートナーシップを築く。

第2は「前に伸ばす:強さをさらに強く」だ。ITインフラやクラウドなど、伊藤忠テクノソリューションズグループの強みを更に強化し、収益の拡大と安定化を図る。

第3は「外に出る:新たな分野・リージョンの開拓」だ。新たな地域やビジネス領域を探求し、将来的な収益拡大に貢献するビジネスを確立する。

第4は「足元を固める:経営基盤の強化」だ。全ての活動の土台として、盤石な経営基盤を築く。

中長期を見据えたセグメント別の取り組みも定めている。

「エンタープライズ事業」では、通信の高速化がもたらす産業構造の変化の対応、「流通事業」では、小売・流通事業のデジタルビジネス対応、基幹系システムのビジネス拡大、新技術獲得と品質向上に取り組む。

「情報通信事業」では、5Gを”作る”ビジネス、”使う”ビジネスの推進、「広域・社会インフラ事業」では、社会全体の課題を意識したビジネスへの注力、地方創生に貢献することに取り組む。

「金融事業」では、既存ビジネスの深耕と領域拡大への挑戦、お客様の海外展開を支えること、「ITサービス事業」では、クラウドを軸に全社のリカーリングビジネスを支えて経営の安定化に取り組む。

上記の4つの重点施策を実行することで、2021年3月期の定量目標の達成を目指す。定量目標は、当社株主に帰属する当期純利益300億円、クラウド・ITアウトソーシングビジネス600億円、グローバル関連ビジネス600億円、ROE12%以上だ。

対処すべき課題

デジタルトランスフォーメーション時代の本格的な到来により、顧客のIT投資目的が、コスト削減や業務効率化などを重視したものから、自社の競争力の向上や新規ビジネスモデルの変革などに変化している。これらを実現するためのITシステムは高度化、多様化してきており、技術も急速に進化している。このような経営環境の中、伊藤忠テクノソリューションズはこれらの変化に適切に対応し、この数年間で一定の成果を残してきたとしている。

ただし、今後更なる成長に向け、収益の拡大と安定化を目指すためには、従来の「強みをさらに強くする」ことに加え、「ビジネス変革への挑戦」、「新分野・リージョンの開拓」といった新しい取り組みが必要だという。そこで、伊藤忠テクノソリューションズは、次世代の高速通信規格「5G」におけるネットワークリングビジネスの拡大、海外事業の強化、オープンイノベーション型ビジネスの開発などに取り組んでいる。

伊藤忠テクノソリューションズは、保有する差別化要素の1つである新技術への対応力についても更なる強化が必要だとしている。そこで、AI・IoTなどに関する先端技術、新たなアプリケーション開発技術、次世代ネットワーク技術などの開発や技術者育成に取り組んでいる。

有価証券報告書(提出日:2020年6月19日)