キャンバス【4575】 グロース(内国株式)

抗がん剤の基礎研究、早期・後期臨床開発に特化した創薬企業。CBP501やCBS9106などの開発パイプラインを有し、新規候補化合物の創出にも注力。

キャンバス【4575】 グロース(内国株式)

抗がん剤の基礎研究、早期・後期臨床開発に特化した創薬企業。CBP501やCBS9106などの開発パイプラインを有し、新規候補化合物の創出にも注力。

事業内容

キャンバスは、抗がん剤の開発に特化した創薬企業であり、基礎研究から臨床開発までを手がける医薬品事業を単一セグメントとしています。同社は、特定のがん治療領域に焦点を当て、独自の創薬エンジンを用いて新薬候補化合物の探索、選別、最適化、前臨床試験、そして臨床試験の各段階を進めています。その基本戦略として、自社独自の創薬アプローチに特化集中し、複数の医薬品候補化合物を用いて開発パイプラインを構築。また、外部専門機関や科学顧問団との協力を通じて、開発リスクの分散と企業価値の最大化を目指しています。

主要な開発パイプラインには、CBP501とCBS9106が含まれます。CBP501は、蛋白質カルモジュリンの制御機能を調整し、免疫系抗がん剤との併用により薬効を高めることが期待される抗がん剤です。現在、膵臓がんを対象とした第2相臨床試験を実施中です。一方、CBS9106は、可逆的CRM1阻害剤であり、全世界における独占的権利を米国のStemline Therapeutics, Inc.に供与するライセンス契約を締結しています。Stemline社は現在、第1相臨床試験を完了し、次相臨床試験の計画を進めています。

さらに、キャンバスは新規候補化合物の創出にも注力しており、CBP-A08、CBT005、IDO/TDO阻害剤など、新しいコンセプトから創出された化合物の開発に取り組んでいます。これらの活動は、同社の長期的な目的である新薬の承認獲得と収益獲得に向けたものです。

キャンバスは、製薬企業との戦略提携や外部機関との連携を通じて、創薬プロセスの各段階でのリスク分散と効率化を図り、中長期的な企業価値の向上を目指しています。

経営方針

キャンバスは、独自の創薬エンジンを駆使し、がん治療薬の開発に特化した創薬企業です。同社は、新薬開発のターゲットとして有望ながん領域に注力し、特に臨床上の治療満足度に改善の余地がある分野での抗がん剤開発を推進しています。その戦略の一環として、CBP501の開発に力を入れており、この化合物は免疫チェックポイント阻害抗体との併用により薬効が増強されることが期待されています。

同社は、創薬エンジンの改良と充実にも注力しており、新規化合物パイプラインの獲得を目指しています。これまでに、正常細胞とがん細胞の細胞分裂過程の違いに着目した独自の細胞表現型スクリーニングを中心に、複数の抗がん剤候補化合物を創出してきました。また、がん免疫やがん幹細胞などの個別の作用に着目した新たな候補化合物創出にも取り組んでいます。

資金調達に関しては、開発プロジェクトの進展や開発ポートフォリオの拡充に伴う資金需要に対応するため、製薬企業との戦略提携や新株発行等による資金調達を実施しています。これらの取り組みは、キャンバスが長期にわたり競争力を保ち、企業価値を最大化するために不可欠です。

キャンバスは、創薬プロセスの各段階でのリスク分散と効率化を図り、中長期的な企業価値の向上を目指しています。そのために、製薬企業との戦略提携や外部機関との連携を積極的に進めており、これらの活動が同社の成長戦略の核となっています。