2021年03月11日 07:00
なんで、私が銀行に?
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米フィンテック企業のSoFiは、カリフォルニア拠点の地方銀行「ゴールデンパシフィック(Golden Pacific Bancorp)」を買収する。

買収額は約2,230万ドル。目的は、銀行免許を取得することだ。

SoFiはかねてより銀行免許の取得に向けた申請を進め、2020年10月には暫定承認を獲得。今回の買収によって方針を転換、ゴールデンパシフィックの経営権変更を進める。

買収は2021年末を前に完了する見込みで、ゴールデンパシフィックは「SoFi Bank」へと改名される。

そもそもの戦略

CEOのアンソニー・ノト(Anthony Noto)は「銀行免許を獲得すれば、さらに多くの人により付加価値のある製品やサービスを提供できる」とコメント。

SoFi

元来、SoFiが提供してきたのは、ハイエンド学生向けのローン事業。そこからサービスを多様化させ、今では口座や投資、クレジットカードなど幅広い商品を提供している。

コアコンピタンスとするのは、前途ある優秀な若者へのリーチ。いずれ高単価な金融商品を利用してもらうことで、LTV(生涯顧客価値)を高める狙いだ。

銀行免許を取得すれば、獲得したユーザーを囲い込む方策が広がる。Squareも2020年に銀行免許を取得。同様の動きは今後も広がりそうだ。