大口顧客が牽引
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オンライン調査支援ツールを手がけるクアルトリクスが3月9日、2020年10〜12月期決算を発表した。今年1月のIPO以来、初の決算となる。
創業は2002年。顧客体験などのマネジメントプラットフォームを提供するSaaS企業で、2019年1月に独SAPが80億ドルで買収したことでも知られる。
- 売上高は前年比24%増の2.13億ドル
- 営業損益は1100万ドルの赤字(前年は1.45億ドルの赤字)
- 2021年1〜3月期は売上2.26〜2.28億ドル(前年比28.4〜29.5%増)を見込む

主力のサブスクリプション収入は33%増の1.6億ドルとなった。NRRは120%と前年(125%)からは鈍化するも高水準。 既存顧客によるアップセルが収益貢献した。
ARR10万ドル以上の大口顧客数は30.4%増の1338社となり、顧客単価も上昇。「QPN」と呼ばれるアクセンチュアやベインなど大企業との戦略的提携による顧客獲得が進んでいる。
プロフェッショナルサービス事業は2%増の5300万ドル。大口顧客の増加に伴い、オンデマンドのリサーチやコンサルティングの受注が伸びた。
売上の増加を受け、営業赤字は縮小。ジグ・セラフィンCEOは 「2021年度も力強い成長を続けられる良い環境にいる」 と自信を見せた。